空き家となった実家を処分する際、他のゴミは片づけることができても、処分の方法が難しいのが仏壇です。「仏壇が残っているため、なかな空き家の処分ができない…。」と、お困りではありませんか。この記事では、空き家に残った仏壇を処分・移動する方法、費用、業者についてご説明いたします。

空き家の仏壇どうしたらいい?処分・移動の方法、業者、費用をご紹介!

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【動画で解説!】空き家の仏壇どうしたらいい? まとめ

空き家に残った仏壇の対処法

使わなくなった空き家を処分する際に、残った仏壇。対処する方法は、「今の家に移す」か「処分する」のどちらかになります。

ご先祖様を大切に思い、簡単に処分してしまいたくないという方は、「今の家に移す」ことを選ぶのではないでしょうか。空き家ほど今住んでいる家が大きくない場合は、仏壇をコンパクトなものに買い替え、ご先祖様の魂を新しい仏壇に入れ替えることもできます。

また、処分することに決めた場合も、仏壇の処分には寺院に依頼する以外にも様々な方法があります。処分する際の条件によって、方法や費用は異なります。

移動する際も、処分する際に行う儀式があります。以下では、仏壇を移動・処分する際の供養の種類についてご紹介します。

仏壇を移動・処分する際に行う儀式

【移動・処分の際 供養方法】閉眼供養(へいがんくよう)

住職さんに仏壇にお経を唱えてもらい、ご先祖の魂を抜く儀式です。仏壇には先祖の魂が宿ると言われ、処分や移動の前には儀式が必要となります。

魂抜きともいわれますが、宗派によって異なります。他には「閉眼供養(閉眼供養)・お性根抜き(おしょうねぬき・遷仏法要(せんぶつほうよう)」などの呼び方があります。

【移動の際 供養方法】開眼供養

ご住職に仏壇にお経を唱えてもらい、魂を仏壇に入れる儀式です。新しく仏壇を買った際や、仏壇を空き家から移動させる際に行います。仏壇を移動させる場合も、移動した場所で、閉眼供養で魂を抜いた仏壇に再び魂を入れる作業が必要になります。

【処分の際 供養方法】お焚き上げ

閉眼供養の後には、仏壇は普通の家具と同じものになります。その仏壇を処分する方法の1つとして、お焚き上げがあります。お焚き上げとは閉眼供養をおこなった仏壇を、寺院などでご供養し、浄火で焼却することです。

お焚き上げを行うことのできる業者は、以下の処分について述べている部分に記載しています。

空き家の仏壇を移動させる方法

空き家にある仏壇をそのまま今住んでいる家に移動させる場合、一度寺院に依頼をして仏壇の魂を抜いた後に運ぶ必要があります。一般的な仏壇の移動方法は以下の通りです。

①移動させる1週間前~前日に、寺院に頼んで、空き家の仏壇にある魂を抜く

②仏壇を住んでいる家に運び、設置する

 ※仏具は外して別に運ぶ。仏壇は横にしないように運ぶ。

③住まいに設置後、仏具を取り付けてから僧侶に開眼法要をしてもらう

仏壇が大きくて今の住居に入らない場合

空き家にある仏壇が特に大きな仏壇で、大き過ぎて今の住まいに入らないこともあるかと思います。

そのような場合には、古い仏壇から、コンパクトで新しい仏壇に魂を移し替えることも可能です。以下のような手段で移動させることができます。

①今の住まいに適した新しい仏壇を用意する

②住職さんに依頼して、空き家の仏壇から魂を抜く

③新しく用意した仏壇に、住職さんにお願いして魂を入れなおす

④空き家の仏壇を処分する

大きな仏壇は家に置けないけれど、先祖の魂のある仏壇を家に置いておきたいという場合はこの方法がおすすめです。仏間のない家にもおくことのできる仏壇を買うこともできます。

また、空き家の仏壇の処分の方法は、以下にまとめています。ぜひご参照ください。

空き家の仏壇を処分をする6つの方法と費用

空き家に残った仏壇は、もう処分したいという方もいらっしゃると思います。供養を重視するか、費用を考慮するかなど、条件によって方法の選び方が変わってきます。仏壇を処分する方法は、以下の6つがあります。

方法

こんな方におすすめ

1寺院に依頼する

仏壇の供養をきちんと行いたい方。自分の宗派のお寺とのつながりが強い方。

2仏壇店に引き取ってもらう                                           

仏壇の供養をきちんと行って、引き取ってもらいたい方。

3廃品回収業者に処分してもらう

安く・手間をかけずに仏壇を処分したい方。

4リサイクル業者に買い取ってもらう

仏壇を売ることで、無料またはお金を得て処分をしたい方。

5ゴミとして捨てる

多少手間をかけてもとにかく費用を安く収めたい方。

6遺品整理業者に処分してもらう

遺品整理や空き家の処分と一括で、手間をかけずに仏壇の処分したい方。

 

処分方法によって、費用と、作業内容はどのように異なるのでしょうか。6つの方法について必要な費用について以下の表にまとめています。

処分方法

費用

閉眼供養

供養処分

処分のみ

寺院

1万5千~4万円

仏具店

8万円

廃品回収業者

1万5千~4万円

×

×

リサイクル業者

0円

×

×

ゴミとして処分

0円~1000円

×

×

〇(臨時ごみ)

遺品整理業者

追加料金は0円

また、特徴・メリットとデメリット・必要な費用について詳しく紹介していきます。自分に適した処分方法を探すのにご参照ください。

1寺院に依頼する

●特徴:仏壇の供養を専門に行います。しかし、魂を抜いた後の仏壇の引き取り作業まで引き受けてくれるかどうかは寺院によって異なります。仏壇の引き取りは、菩提寺であれば、承諾してもらえることが多いです。菩提寺でないお寺に依頼する場合は、家の宗派を確認してから同じ宗派のお寺にお願いする必要があります。

●費用:15000円~40000円(大きさによって異なる)

2仏壇店に引き取ってもらう

●特徴:仏壇の魂抜きと供養処分を確実に行ってくれます。寺院の仏壇供養よりも、料金が高額になることが多いです。規模の大きい仏壇店であれば、複数の仏壇を同時に供養する「合同供養」を行っている場合もあります。その場合は、費用を抑えることも可能です。

●費用:8万円程度(処分費用3万円、魂抜き費用5万円)

3廃品回収業者に処分してもらう

●特徴:処分の費用を支払って処分のみを行ってもらうことができます。供養は行わない業者が多く、自分で供養を行うか、供養をせずに処分を依頼することになります。供養をしていないと処分を引き受けない業者もあります。

●費用:1万5千円~5万円程度(引き取りのみ)

4リサイクル業者に買い取ってもらう

●特徴:仏壇を買い取って、中古の仏壇として他人に売る業者です。中古で仏壇を使う人はあまり多くないので、仏壇を買い取る業者の数は多くはありません。廃品回収業者と同じく、仏壇の閉眼供養・魂抜きは自分でやることが必要となります。

●買取の値段:無料~3万程度(仏壇の状態による)

5ゴミとして捨てる

●特徴:粗大ごみとして自分で解体して処分をすると費用がかかりませんが、しっかりした仏壇だと自分での解体が難しい物も多いと思います。また、回収してもらえない場合もあります。手数料はかかりますが、自治体によっては臨時ごみとして回収を依頼することもできます。

●費用:粗大ごみとして処分/無料、臨時ごみ/1000円程度

6遺品整理業者に処分してもらう

●特徴:遺品整理や空き家の処分を依頼するときに、仏壇の処分を依頼することができます。業者によってことなりますが、ただ処分するだけでなく供養も行っている業者も多く存在します。他の業者や寺院に連絡をとらずに、他の遺品と一括で処分することができるのが特徴です。

●費用:遺品整理の料金に追加での料金はない

遺品整理の料金に仏壇の処理の費用が含まれます。希望を出せば、お焚き上げで供養することも可能です。当サイト「みんなの遺品整理」では、仏壇を含めた遺品供養のできる遺品整理業者を500社以上ご紹介しています。以下のリンクよりご参照ください。

遺品供養のできる片付け業者の料金と口コミを見てみる

実際に遺品整理で不用品と一緒に仏壇を処理した実例を以下ではご紹介いたします。

実例①「長く空家となっていた空き家片付け/お仏壇のお焚き上げ」

間取り

5DK

場所

埼玉県北本市

料金

430,000円

空き家片付けのお見積り依頼でした。 素敵な囲炉裏のお部屋や小物などの飾り物がとても価値あるものと思い 囲炉裏部屋には殆ど手をつけず現存する事、その部屋をこの不動産の付加価値とし中古住宅で売却する事をご提案しました。

遺品整理料金のみならず他の部分においての費用削減などご満足を得て戴けるようあらゆるご提案を行っております。お仏壇のお焚き上げをご希望でいらっしゃいましたので、大切にお預かりの上、お焚き上げさせて頂きますよう手配を行います。

※この事例は当サイト掲載「プライムハート」の事例です。

 

処分方法のメリットとデメリットのまとめ

処分の方法や業者によって、作業内容だけでなくメリットとデメリットに違いがあります。ご自身の条件にあった処分方法を選ぶ基準となるように、以下にまとめました。

 

メリット

デメリット

寺院

仏壇の供養を安心して任せることができる

寺院によっては、仏壇の引き取りを行っていない場合がある

仏具店

魂抜き~仏壇の供養処分までをに行ってくれる

郵送タイプだと送料がかかる。

訪問回収タイプだと供養料金がかかる。

廃品回収業者

費用を安く抑えることができる

仏壇の供養はお願いできないため、自分で手配する手間がかかる

リサイクル業者

買い取ってもらうため、利益が得られる場合がある

仏壇の状態によって引き取ってもらえない

ゴミとして処分

費用を安く抑えられる

自治体によって回収できない場合がある・解体する場合は手間がかかる

遺品整理業者

仏壇の供養をしてくれる

(合同供養は無料の業者が多い)

空き家の不用品を一括で回収処分してくれる

特になし

処分方法を選ぶ際の参考にしていただけたら幸いです。

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空き家の片付けを業者に依頼する際に何よりも重要なのは、「しっかりとした安心できる業者に依頼すること」です。大切な人が使っていた家を整理するのですから、いい加減な業者、ましては悪徳業者には依頼したくないものです。

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終わりに

空き家の仏壇の移動・処分の方法とその比較を紹介させていただきました。空き家の仏壇がなかなか対処できないために空き家を動かすことができない…。そんなお悩みの解決策をこの記事で見つけることができれば幸いです。

【監修者:一般財団法人遺品整理士認定協会】

遺品整理業界の健全化を目的に2011年設立。

遺品整理士養成講座を運営し、認定試験・セミナー・現場研修などを実施している。

法令順守をしている30,000名を超える会員、1,000社を超える法人会員が加盟。法規制を守り、遺品整理業務を真摯に行っている企業の優良認定、消費者保護のための遺品整理サービスガイドラインの制定もおこなっている。

 

【執筆者:みんなの遺品整理事務局】

東証プライム市場上場企業の株式会社LIFULLのグループ会社である株式会社LIFULL senior(ライフルシニア)が運営しています。2017年より業界最大級の遺品整理・実家の片付け業者の比較サイト「みんなの遺品整理」を運営し、全国で累計件数30,000人以上の皆様からご相談・ご依頼をいただいております。

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