生きているうちに身の回りの財産や物を整理する「生前整理」。「終活」の一つとして、30代くらいの若い方から、高齢者の方までが広く行うようになっています。

やったほうがいいとは聞くものの、まずは何をすればよいのか、いつ始めればよいのか分からず、お困りではありませんか?生前整理とはどのようなものか、始める時期や進め方、生前整理の負担を減らす方法について、599社の事例を踏まえてご紹介いたします。

生前整理のやり方はどうすればいい?

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生前整理とは

生前整理の意味

生前整理とは、財産関係の整理を含め、生前に身の回りの物を整理することです。近頃定着しつつある「終活」の一環でもあります。単に自分の死を見据えた片付けではなく、今後の人生を明るく過ごすための前向きな片付けでもあるのです。

生前整理をしてない場合、遺族が自分の死後に遺品整理を行うこととなるため遺族の負担が増えてしまいます。そこで、あらかじめ生前整理をしておくのがおすすめです。

作業は1人でもできますが、家族や業者に頼むとスムーズに整理することができます。

老前整理・遺品整理とは?生前整理との違い

「生前整理」のほかにも、「終活」には似たものとして「老前整理」と「遺品整理」があります。以下では、それぞれの特徴と違いをご紹介します。

 

 

行う人

行う理由

行う内容

開始時期

生前整理

本人

死後に本人の希望を反映させるため・家族の負担を減らすため

物や財産の整理、遺言の作成

20・30代~

老前整理

本人

・家族

老後をより暮らしやすくするため・家族の負担を減らすため

物や財産の整理、遺言の作成

40・50代~

遺品整理

遺族

故人の遺品を片付けるため

故人の遺品の整理、相続手続き

亡くなった後

生前整理は、自分が亡くなった後に遺族が困らないように身の回りのものを片づけること、を言います。老前整理とよく似ていますが、老前整理は、老後の自分の生活をよりよくするために行うことが多いです。

老前整理とはなにか、どうやって行うのかについては、以下の記事にまとめています。

〈参考記事〉老前整理とは

〈参考記事〉老前整理のやり方

生前整理:本人にとってのメリット

メリット① 住みやすい環境ができる

生前整理は、自身の今後の人生を見据えての整理と捉えることもできます。

今後の人生を過ごす家の中で、動線上にものがあったり、高いところに物があると、思わぬ怪我の原因になりかねません。

生前整理をきっかけに、床に広がったものや、長年棚に積み重なってしまったものを整理してみましょう。生前整理には、自分が生活する家を安心・安全な環境に作ることができる、というメリットがあります。

また、生前整理をすることで、どこにいったのか分からなくなっていた貴重品、重要書類や、人からもらった大切なもの、思い出の品が見つかることもあるでしょう。

このような物を改めて自分でしまうことで、「どこに何があるのか」を自分自身で把握できるようになります。

メリット② 新たな人生のスタートを切れる

これまでの人生で積み重なった物や思い出はたくさんあることでしょう。それらを一旦整理することは、人生の新たなスタートを切るきっかけになるのです。

「こんなこともあったな」「こんなことを頑張った時代もあったな」と思うことで、今後自分がやりたいことや挑戦してみたいことが明確になるかもしれません。

生前整理:ご家族にとってのメリット

メリット① 遺族の片付けの負担を軽減できる

自分の死後、遺族は葬式の準備や財産の整理など、様々な手続きをしなければならなくなります。それに加えて遺品整理を行うとなると、より多くの時間が必要となってしまいます。仕事でなかなか時間をとることができないという遺族もいらっしゃるでしょう。

遺族の負担を減らすためにも、自分でできる範囲の生前整理をしておくと良いのです。

メリット② 相続に関するトラブルが減る

相続をする家族が財産を亡くなった故人の財産がどこにどのくらいあるのかを認識するのが困難な場合があります。生前整理の中で財産関係を整理し、目録などを作成しておくことで、家族が相続する財産を把握する助けになります。

また、誰がどの財産を相続するのかをあらかじめ決めておくことで、相続トラブルを防ぐことができます。

なぜ生前整理をすべきかについて詳細を以下の記事に記載しています。ご参照ください。

〈参考記事〉老前整理のやり方

生前整理はいつから始めればよいか?

生前整理は早い時期から始めるのがおすすめです。還暦を迎えた60歳を一つの目安にするのも一つですし、50代のうちに始めておくのも良いです。また、近年は20代、30代といった若いうちから始める方もいます。

体力も気力、判断能力が衰えていないうちに実施することで、安全でスムーズな片づけを行うことができます。高齢になってから生前整理を行うと、体力の衰えから怪我をしてしまう場合や、判断能力が衰えてしまい遺言や財産・物の整理が大変になる、最後までできない場合があります。

早めに生前整理を行うことは、ご自身の意思を相続に反映させるために重要なことです。

1.生前整理のポイント‐物の整理

生前整理の中でも物を整理する際のポイントは、3つあります。①必要品・不用品の分別をする、②想い出の品の整理・③貴重品をまとめることです。以下では、各々について注意点やコツを説明いたします。

①必要品・不要品を分別する

必要なものと不要なもの(処分するもの)を分別しましょう。中にはどちらに分別するか迷ってしまうものもあると思うので「必要なもの」「不要なもの」の他に「保留用」の3つの箱を作っておくとよいです。

ここでのポイントは、

・「保留用」を多くしない

・必要なものはなるべく少なくする

ということです。「保留用」が多すぎると、後日改めて分別をしなければならなくなるので、どうしても迷うものだけ「保留用」に入れるようにしましょう。

また、例えば「2年着ていない服は処分する」「今使っていないものは処分する」といったように自分なりに少し厳しめの基準を作って分別するなどして、必要なものはなるべく少なくするようにしましょう。

物を分別し、整理整頓する方法は以下の記事にまとめています。

〈参考記事〉整理整頓を行うためのコツ

 

また、分別が終わって出た多くの処分品は決められた方法に従って処分するようにしましょう。下のリンクに家財別の詳しい処分方法がまとめてありますので、参考にしてみてください。

〈参考記事〉家財別処分方法のまとめ

また後述もしますが、「まとめて不用品を処分し、生前整理も終わらせたい」という方には生前整理業者への依頼がおすすめです。

②思い出の品を整理する

アルバム、お土産、賞状、文集、制服…思い出の品は数多く見つかることでしょう。分別時に迷う物の代表例でもあります。しかし全てをとっておくことは難しいです。そこで、「ダンボール2箱までにする」といった基準を作り残しておくようにしましょう。

大きすぎるものやかさばるものは、写真に撮っておく、ミニチュア化するサービスを利用してみるのも良いでしょう。

アルバム等の整理方法は以下の記事にまとめています。ご参照ください。

〈参考記事〉思い出の品の整理方法

③貴重品はまとめておく

保険証書、通帳、印鑑など、重要な貴重品をまとめずにばらばらに置くと、何かあったときに本人やご家族が探すのが大変になってしまいます。

特に重要な書類などは、できるだけまとめておいて、必要な時に手続きができるようにしましょう。まとめておくべき貴重品・書類には以下のようなものがあります。

財産に関する貴重品や書類

・通帳、カード

・印鑑

・年金手帳

・株式や債券、金融資産に関する書類

・貴金属

契約に関する書類

・保険関係の書類

・不動産関係の書類

・公共料金やインフラに関する書類

・債務、ローンの契約書類

また、このような重要な書類の所在は、以下で紹介する財産目録とに記載するのもよいです。

2.生前整理のポイント‐財産目録

財産目録とも呼ばれるリストを作成することで、家族間のトラブルを防ぎ、相続にかかる税金が必要かどうかが分かりやすくなります。

記載する財産はプラスもマイナスも含め、お金に関わるものやお金に換えることができるものです。次に挙げる記載項目を一度整理してみましょう。

プラスの財産 マイナスの財産
  • 土地
  • 建物
  • 預貯金
  • 現金
  • 有価証券
  • 自動車
  • 美術品
  • 骨董品や家具
  • 借金
  • 未納の税金
  • 債務

重要書類とともに所在と金額を明らかにしておくと、家族の探す手間が省かれますまた借金も相続の対象になるので忘れずに記載しておきましょう。

インターネット上の情報整理も忘れずに

意外と忘れてしまうのが、ネット証券やFX、SNSのアカウント、クレジットカード情報といったインターネット上の情報の整理です。この整理を忘れてしまい「デジタル遺品」として放置されると、情報が悪用される危険性もあります。インターネットが当たり前となった現代だからこそ、きちんと事前に整理しておきたいものですね。

〈参考記事〉デジタル遺品とは?

3.生前整理のポイント‐遺言書

「遺言書」とは、「遺書」のような故人の手紙とは異なり、法律に基づいた形式で「誰にどの財産を相続させるのか」を明確に記した書類のことです。

形式に基づいて作成された遺言があることで、遺言にしたがって遺産分割を行うことができ、後の相続トラブルを防ぐことができます。遺言書がない場合には、法定相続人間で遺産分割協議が行われます。しかし親族以外(友人や内縁の妻)は法定相続人ではないため、このような人に相続させたい場合には遺言書が必要です。

遺言書は定められた形式でないと法的効力を持たないので、しっかりと形式を確認した上で作成しましょう。

4.生前整理のポイント‐エンディングノート

エンディングノートとは、自身が亡くなったときのために、遺族に思いを伝えたり、亡くなったのちの行動指針を示すためのノートです。財産についてだけでなく、供用方法や葬儀内容、家族へのメッセージなど様々なことを記載します。

「遺言書」とは異なり、エンディングノートは法的な効力はありません。

しかし、自分が亡くなった後に遺族が行う様々な決めごとや手続きに対し、自分の意見を残すことができます。エンディングノートは書店で扱っており、内容にも様々な種類があります。以下でいくつかの内容についてご紹介します。

エンディングノートに含まれる内容

自分自身のこと

本籍地や保険証、免許証、マイナンバーなど

資産のこと

預貯金や年金、資産など

身の回りのこと

携帯電話の契約解除、インターネットサービスのアカウント情報など

親族のこと

親族表や、葬儀に参列してほしい人など

医療,介護のこと

延命処置や介護の希望する内容など

葬儀、納骨のこと

希望する葬儀、納骨の方法など

遺言のこと

遺言書の有無や保管場所など

また、エンディングノートは、自分史のようなものを書くことができるものもあります。ノートに整理することで、自分の人生を振り返り、残りの人生について考えるきっかけになります。

生前整理のコツ

生前整理を始めようとすると張り切って全部終わらせようと思いがちです。しかし思い出の品の分別等、時間のかかる作業が多いのが現実です。

生前整理をするコツは「小さなものから少しずつ」。今日は財産関係をまとめよう、明日は写真の整理と文房具類を片付けようなどと、負担にならない範囲でスケジュールを決め、無理のない範囲で始めてみましょう。

生前整理は業者にも頼める

生前整理は自分でもできますし、家族の手を借りて行うこともできます。しかし「体力的・時間的に厳しい」「まとめて家財や不用品を処分したい」という場合には業者に頼むのがおすすめです。

生前整理業者のサービス内容

「不用品を運んで欲しい」というだけなら不用品回収業者に依頼することも可能です。しかし当サイトでは、生前整理業者(生前整理も兼ねている遺品整理業者)への依頼をおすすめしております。

その理由は、不用品回収業者に比べて遺品整理業者の方がサービス内容もより広いですし、依頼人やご近所への配慮も行き届いているからです両者のサービス内容を比較してみましょう。

  遺品整理業者 不用品回収業者
作業目的 遺品の整理 不用品の回収
特徴

「作業対象=遺品」と認識

→物の扱いが丁寧

「作業対象=処分品」と認識

→物の扱いが雑になることも

不用品の回収と処分
必要品と不用品の分別 ×
貴重品の捜索 ×
遺品の買取 ×
遺品の供養・お焚き上げ ×
無料の簡易清掃 ×
ハウスクリーニング ×
消臭作業 ×
家屋の解体 ×
車・バイクの買取処分 ×
リフォーム ×
不動産仲介・買取 ×
相続の相談 ×

※不動産仲介・買取や相続の相談は、提携している専門会社を紹介するという形をとっている場合もあります。

しっかりした業者はどこで探す?

生前整理業を展開する業者は数多くあり、中には高額請求・不法投棄・金品の盗難をするような悪徳業者も存在します。大事な家財や、思い出のつまった自宅だからこそ、大切に扱って欲しいですよね。初めての生前整理では、しっかりとした業者を選び切るのはなかなか難しいことでしょう。

当サイト「みんなの遺品整理」では、遺品整理士認定協会の認定を受けた優良業者のみを掲載しているので、安心して依頼することのできる業者を見つけることができます。ご希望の条件に沿った業者を下のリンクから探してみてくださいね。

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終わりに

生前整理はいつまでにという期限がないので余裕をもってできます。始めは少しずつ進めてみて、様子を見て家族や業者の手を借りてみるのも良いでしょう。今後の新たな人生のスタートを切るきっかけとして生前整理してみてくださいね。