生前整理とは、生きているうちに身の回りのものや財産などを整理することです。想像以上に体力や判断力が必要になるため、早めに行うに越したことはありません。今回は生前整理の進め方やタイミング、業者利用や費用面など網羅的に解説します。

生前整理とは?進め方や費用、業者利用についてやメリットなど

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生前整理とは?

生前整理とは、最期に備えて身の回りのものや財産、自分の気持ちなどを整理することです。

整理することで過去の軌跡を振り返れるほか、「今後の人生で何を大事に生きていくのか」など指針を探す時間にもなります。

生前整理に対して、亡くなる準備といった暗い印象を持つ方もいますが、決してネガティブなものではありません。

残りの人生を前向きに捉えたり、ご家族の負担を減らしたりする意味でも重要な行為です。

出典:独立行政法人国民生活センター「国民生活 2021年11月号【No.111】(2021年11月15日発行)」(PDF)

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生前整理の目的

・残された人生の過ごし方を考え直す

・ご自身の死後に希望に沿った対応をしてもらう

・ご家族の負担や迷いを軽減する

万が一、事故や急な病気などで不測の事態が起きた場合、ご家族はさまざまな手続きや作業を担うことになります。

故人の銀行口座や契約していたサービスがわからないといったケースは少なくありません。写真や思い出の品をどのように扱うべきかも迷ってしまうものです。

そのような負担も、生前整理を行えば軽減できます。整理する過程で残された時間をどのように生きるか考え直す良いきっかけにもなるでしょう。

生前整理と遺品整理の違い

生前整理は本人が行うのに対し、遺品整理は残された家族が行います。

生前整理の目的は先述の通りですが、遺品整理の場合は故人の意向に沿って、持ち物や住居を処理する意味合いが強いです。

目的面を踏まえても、生前整理と遺品整理は大きく異なることがわかるでしょう。

遺品整理の特徴

やること

・故人のものを処分する

・故人の意向に沿って財産を分ける

やる人

家族

時期

本人の死後

目的

・故人の希望に沿った対応をする

・故人のものを片付ける

・故人の住居を引き払う

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〈参考記事〉遺品整理とは?不用品回収と何が違うの?

生前整理と老前整理の違い

老前整理は生前整理の一種とも捉えられており、両者は非常に類似したものですが、大きな違いとしては行う時期が挙げられます。

老前整理を行うのは「老いる前」という特定の期間に限られているほか、目的面も微妙にニュアンスが異なります。

老全整理の特徴

やること

・不要なものを手放す

・手放さないものの扱いを決める

やる人

基本的に本人

時期

老いる前

目的

・老後を快適に生きる

・自分の死後に希望に沿った対応をしてもらう

・残った家族の負担や迷いを軽減する

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〈参考記事〉生前整理・老前整理の違いをさらに詳しく見る

生前整理のメリット

生前整理はご本人だけでなく、ご家族にとってもさまざまなメリットがあります。メリットを把握することで生前整理を行うきっかけにもなるでしょう。

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ご家族の負担を減らせる

生前整理によって、残されたご家族の負担を大きく減らすことができます。銀行口座や契約しているサービス、保険証券などはわかりやすくまとめておきましょう。

不要品に加えて、見られたくない物も処分しておくと安心です。精神面・労力面・金銭面など、ご家族のさまざまな負担を減らす意味で有効な取り組みです。

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死後に自分の希望に沿った対応をしてもらえる

ご自身の死後に、希望に沿った対応をしてもらうためにも生前整理は必要です。生前は持ち物や情報などをご自身で管理できますが、亡くなった後はそうはいきません。

ご自身に関連する物の取り扱いについて望む対応があるなら生前整理は行っておきましょう。

エンディングノートなどに希望を書き残すことで、寄り添った対応をしてもらえます。

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〈参考記事〉エンディングノートの詳細はこちら

相続関連のトラブルを避けられる

相続関連のトラブルを避けるためにも生前整理は必要です。

あらかじめ財産および相続に関する遺言書を残しておけば、内容に基づいて遺産を分配するため、ご家族間でトラブルになるリスクが低くなります。

「まさか自分の家族が」と思うかもしれませんが、全国で1万件以上の遺産相続関連の裁判が行われているのも事実です。ご家族のためにも生前整理は行っておきましょう。

出典:裁判所「第44表 遺産分割事件数―終局区分別―家庭裁判所別」(PDF)

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将来と向き合うきっかけになる

生前整理は「残された時間をどのように生きるか」など、将来を見つめなおすきっかけにもなります。

不要なものを手放すことは、今後必要なものを選別する作業でもあります。残された時間を有意義なものにする意味でも、生前整理は重要です。

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 生前整理のデメリット

生前整理には気力や労力、費用面がかかることも事実です。

デメリットを把握することで、一部作業を業者へ依頼するなど有効な対応策も見えてくるため、あらかじめ理解しておきましょう。

気力や労力がかかる

持ち物や情報を見つめ直して整理し、取り扱いを決める生前整理には、それなりの気力や労力が必要です。

家族への要望をまとめて伝えると、着手から終了まで数ヶ月かかるケースもあります。生前整理に割く時間がとれない方もいるでしょう。

日々の用事で忙しい場合は生前整理を業者に依頼する方法もあります。さまざまな対応を網羅的に行ってくれるため、負担を大きく軽減可能です。

生前整理を行わないとご家族に大きな負担がかかるため、業者へ依頼するなど上手に対応しましょう。

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費用がかかる 

細かい金額は人それぞれ異なりますが、生前整理には下記などの費用がかかります。持ち物や資産が大きければ、生前整理に係る費用も高額になります。

不動産の売却予定が無かったり、遺言書の作成を自力で行ったりする場合はその分費用面も抑えられるでしょう。

ただし、費用面を抑えたい一心で全ての作業を自分で行おうとすると膨大な時間と労力がかかります。費用対効果なども踏まえて、業者への依頼を検討しましょう。

生前整理にかかる主な費用

・粗大ゴミや家電の処分費用

・不用品の回収費用

・遺言書や財産目録の作成費用(弁護士・司法書士への依頼費用)

・不動産を売却する場合の仲介手数料や印紙税

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生前整理はいつから始める?

生前整理は、思い立ったらすぐに取り掛かるのがベストです。

生前整理には、決断力や判断力をはじめとした下記の能力が必要とされており、なるべく若いうちに行うのがおすすめです。

まだまだ元気でも、事故や災害など不測の事態が起こる可能性も捨てきれません。残りの人生で今日が一番若い日です。生前整理は後回しにせず、すぐに取り掛かりましょう。

生前整理に必要な力

・決断力

・判断力

・分別力

・物の管理力

・体力

出典:独立行政法人国民生活センター「国民生活 2021年11月号【No.111】(2021年11月15日発行)」(PDF)

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生前整理の進め方

1.物の整理

2.財産目録の作成

3.デジタルデータの整理

4.エンディングノートの作成

5.遺言書の作成

財産関連の整理では、通帳や証券などをそれぞれまとめ、内容を一覧にします。デジタルデータの場合も同様に関連IDやパスワードをまとめておきましょう。

保管時のセキュリティーには十分に注意します。

また先述の通り、生前整理で残した物の取り扱い方もご家族に共有しておきます。

財産分与に関する内容は遺言書に残し、それ以外の希望などはエンディングノートにまとめると良いでしょう。

出典:独立行政法人国民生活センター「国民生活 2021年11月号【No.111】(2021年11月15日発行)」(PDF)

〈参考記事〉生前整理の方法を詳しく見る

〈参考記事〉デジタルデータ整理について詳しく見る

生前整理における6つのコツ

生前整理時には大切にしたいことやいくつかのコツがあります。あらかじめポイントを抑えておくことで、スムーズに生前整理を進められるでしょう。

迷ったら写真から整理する

何から手を付けて良いかわからないときは写真から整理しましょう。写真は特にご家族が取り扱いに迷いやすいアイテムです。

まずは家中の写真を一か所に集めてアルバムを作りましょう。「輝いている自分」の写真を厳選するのがおすすめです。

幼少期や学生時代、結婚など時系列順に並べ、最終的に30〜50枚程度に絞ります。これまでの人生と向き合えたり、自己肯定感を挙げたりすることに繋がります。

出典:独立行政法人国民生活センター「国民生活 2021年11月号【No.111】(2021年11月15日発行)」(PDF)

4つの区分で仕分ける

生前整理の際は「いる」「いらない」「迷い」「移動」の4つの区分で仕分けます。

「いる」「いらない」の2択のみで整理を進めると、迷いから思うように作業が進まないものです。

下記の基準に基づいて作業を進め、物と同時に心を整理する時間にしましょう。

4つの仕分け区分

いる:現在使っている物および将来確実に使う物

いらない:現在使っていないかつ今後の使用用途が定まっていない物

迷い:8秒考えて残すか捨てるかの答えが出ない物

移動:思い出として残すもの

出典:独立行政法人国民生活センター「国民生活 2021年11月号【No.111】(2021年11月15日発行)」(PDF)

「自分にとって何が大切か」に目を向ける

生前整理で大切なことは「捨てる」ことではなく「自分にとって何が大切か」です。

捨てる意識が先行するあまり、大切なものまで捨ててしまわないように注意しましょう。

使わないことが明確であるにも関わらず、処分に気が引けるときはフリマアプリや買取サービスを利用する方法もあります。

出典:独立行政法人国民生活センター「国民生活 2021年11月号【No.111】(2021年11月15日発行)」(PDF)

一気に終わらせようとしない

生前整理は一気に終わらせようとせず、少しずつ進めましょう。全ての持ち物を選別したり、管理方法を考えたりする必要があるため、時間がかかって当然の作業です。

短期間でやろうとすれば大変さに嫌気がさしてしまうでしょう。

途中で投げ出さないためにも、「今日はキッチン周り」「来週は契約しているサービスの見直し」など、小さな目標を立てて着実に進めます。

それでも整理に十分な時間や労力が確保できない場合は、無理をせず業者への依頼を検討しましょう。

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独断で進めない

特に財産や相続関連の整理はご家族と相談しながら行います。

コミュニケーションを取りながら進めることで、より良い財産の扱い方を見出すきっかけが生まれることもあるでしょう。

独断で進めて後々トラブルに発展する可能性も捨てきれないため、生前整理は周囲と連携して行います。

節目ごとに取り組む

生前整理は人生で一度だけではなく、節目ごとに行いましょう。一度整理をしてもある程度の年数が経てば新たな物が増えたり、環境にも変化が生まれたりします。

ご自身の価値観が変わっている可能性もあるでしょう。時間経過による状況の変化を反映する意味でも、生前整理は節目ごとに複数回行いましょう。

生前整理に取り組むべき節目の例

・結婚時

・出産時

・パートナーや家族と離別した時

・退職時

・引越し時

・40歳、50歳などキリの良い年齢になった時

生前整理は業者にも依頼できる

 

生前整理は業者への依頼も可能です。不用品の回収などに加えて、遺言書や財産目録の作成といった自力では難しい作業もサポートしてくれます。

生前整理に大きな労力が必要になるため、すべて自分で対応しようとすると挫折してしまうこともあるでしょう。

費用面を踏まえてもさまざまなメリットがあるため、業者への依頼も視野に入れるのがおすすめです。

生前整理を業者へ依頼するメリット

・生前整理にかかる時間や労力を大幅に削減できる

・遺言書や財産目録の作成など難しい作業をサポートしてもらえる

・大きいものや重いものなど処分に困るものも回収してもらえる

・業者によって貴重品の捜索や不用品の買取にも対応してもらえる

・簡易的な清掃サービスもある など

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生前整理業者のサービス内容

・生前整理アドバイザーによる相談対応

・整理整頓や不用品の処分

・デジタルデータの整理

・財産目録の作成

・遺言書の作成 など

生前整理業者へ依頼すれば要望に沿って片付けてくれるほか、専門アドバイザーによる相談サービスも受けられます。

どのように整理するかなどのアドバイスもくれるため、安心して作業を進められるでしょう。

細かいサービス内容はそれぞれ異なるため、特に依頼したい内容に強い業者を探して選ぶのがおすすめです。

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生前整理業者を選ぶポイント

・作業実績

・資格の有無

・担当者の対応

・相見積もりを取る

生前整理業者には悪徳業者も一定数存在するため、上記のポイントなどを踏まえたうえで適切な業者を選定する必要があります。

多くの場合、優良業者は作業実績や資格をホームページなどに掲載しています。事前の下調べは入念に行いましょう。

担当者の対応も判断材料になるため注意深く確認します。必ず相見積もりをとり、1社だけの見積もりで契約しないことも大切です。

ある程度の相場が掴めるため、悪徳業者に騙されるリスクを減らせるでしょう。

〈参考記事〉失敗しない業者の選び方

全国の生前整理業者 おすすめランキングTOP10

生前整理にかかる費用

生前整理にかかる費用は整理方法によって異なります。それぞれの費用相場を把握しておくことで、生前整理の予定や資金計画を立てやすくなるでしょう。

自分で生前整理する場合

荷物の量 不用品回収の費用相場
少量の荷物 5,000円〜10,000円
大型家具 10,000円〜15,000円
1R・1Kほどの部屋 15,000円〜30,000円
1DK〜1LDKほどの部屋 30,000円〜65,000円

自分で生前整理する場合でも、不用品回収業者の利用は必要です。

荷物が多くなるほど料金がかさむほか、物量があまりに膨大な場合は、そもそも自分で生前整理をすること自体が難しいケースもあるでしょう。

また、上記は不用品回収業者のみの費用相場です。状況によっては遺言書や財産目録の作成費用や不動産売却に係る仲介手数料や印紙税が発生することもあります。

業者に依頼する場合

  費用相場
生前整理アドバイザーの依頼のみ ・1時間3,000円〜5,000円/人
不用品の処分

・1R、1K:30,000円~80,000円

・1DK:50,000円~120,000円

・1LDK:70,000円~200,000円

・2DK:90,000円~250,000円

・2LDK:120,000円~300,000円 ※1

デジタルデータ整理

・Windowsログインパスワードの解除:21,000円

・パソコンのデータ移行:8,000円~12,000円

・パソコン廃棄:8,000円

・インターネットサービスのID、パスワード調査:15,000円

・パソコン強制初期化:21,000円

・携帯電話、スマートフォンのパスワード解除:20,000円 ※2

財産目録の作成 50,000円〜100,000円
遺言書の作成 70,000円〜300,000円

※1 作業費を含む人件費・車両費・回収運搬費・廃棄物処分費をあわせた概算費用

※2 当サイト掲載業者マレリークの料金

生前整理の項目は多岐に渡り、依頼内容によって費用感は異なります。「財産目録の作成とデジタル整理」など特定の作業のみを依頼することも可能です。

必要なサービスのみを依頼することで、労力や負担を削減できるほか、業者利用に係る費用も抑えられます。

ご自身での作業と業者のサービスを上手に組み合わせると良いでしょう。

〈参考記事〉業者に依頼する場合の費用についてさらに詳しく見る

まとめ

元気なうちに身の回りのものや財産などを整理する生前整理。

残りの人生を前向きに生きるきっかけになったり、ご家族の負担を減らせたりとさまざまなメリットがあります。

記事内でも紹介した通り、生前整理は気づいたタイミングですぐに始めるべき作業です。ご自身やご家族のためにも、先延ばしにせずに取り掛かりましょう。

しかし、非常に手間暇がかかることも事実なので、作業に費やす時間や労力が確保できない場合は無理をせず業者への依頼も検討してください。

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【監修者:一般財団法人遺品整理士認定協会】

遺品整理業界の健全化を目的に2011年設立。

遺品整理士養成講座を運営し、認定試験・セミナー・現場研修などを実施している。

法令順守をしている30,000名を超える会員、1,000社を超える法人会員が加盟。法規制を守り、遺品整理業務を真摯に行っている企業の優良認定、消費者保護のための遺品整理サービスガイドラインの制定もおこなっている。

 

【執筆者:みんなの遺品整理事務局】

東証プライム市場上場企業の株式会社LIFULLのグループ会社である株式会社LIFULL senior(ライフルシニア)が運営しています。2017年より業界最大級の遺品整理・実家の片付け業者の比較サイト「みんなの遺品整理」を運営し、全国で累計件数30,000人以上の皆様からご相談・ご依頼をいただいております。

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