実家を片付けるタイミングは人それぞれぞれです。実家の片付けを始めようとしても、親と一緒に片付けを行うと喧嘩をしてしまうなどの理由で、なかなか進まないというケースがとても多いです。

ここでは実家の片付けを効率よく進めるための手順と、頼れる業者を紹介します。

実家を片付ける手順とは?効率の良い方法と業者をご紹介

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実家を片付けるタイミングとは

実家を片付け始めるタイミングは人それぞれですが、大きく分けると、以下の3つがあります。

実家を片付けるタイミング
親の生前に実家を片付ける 生前整理
親が亡くなって実家の遺品を片付ける 遺品整理
しばらく空き家になっていた実家を片付ける 空き家片付け

以下では、主に生前整理で実家を片づける際の手順をご説明します。

実家を片付けられない理由とは

親が実家の片付けを承諾してくれない場合や、片づけをしようすると喧嘩になってしまう場合があります。なぜ実家の片付けが進まないのか、その理由を3つご紹介します。

①親の判断能力や体力が低下している

片づけられない理由の1つに、親の判断能力や体力低下してしまうということがあります。足腰が弱ったり、体力が低下することで、実家の片付けを始めても終わらせることができなくなってしまいます。

また、片付けをする上で、要るものと要らないものに分別することが必要になります。この分別をする判断能力が年を重ねると低下してしまうため、片付けがなかなか進まなくなってしまいます。

②親と子供の価値観が異なる

親と子供で考え方が違う、というのも1つの理由です。人にもよりますが、親の経験してきた時代背景によって物を捨てることへの価値観が異なることも多いです。

例えば、70,80代の方は戦中・戦後を経験しているため、物を捨てることに対してもったいないという感情を強く持っています。親の物に対する価値観を踏まえて、片付けを進めていくことが大切です。

③片付けの必要性が見えていない

そもそも実家の片付けを始めようとして親に断られる場合、親が片付けの必要性に気が付いていないというケースがあります。

片付けをすることで、安全で快適に暮らせるということに親が気づいていないと、なかなか片付けを始めることができません。

最後まで実家の片付けを終わらせるための手順とは?

親と一緒に片付けをはじめたものの、実家にものが多すぎて片付けがなかなか終わらない方もいらっしゃるのではないでしょうか。

実家の片付けを最後まで終わらせるための3つの手順、「1.必要なものの整理」「2.ものの仕分け」「3.不用品の処分」をご紹介します。

以下の見出しで、それぞれの手順について詳しく解説していきます。

実家の片付け手順①:必要なものの整理

まずは、生活するうえで必要なものの場所を把握して、いつでも取り出せるように整理しておくことが大事です。常に場所を確保しておくべき重要なものは大きく2つあります。

・財産,貴重品

・生活必需品

財産・貴重品

貴重品の整理や財産に関する情報は、生前整理で行っておくことが大切です。

特に、通帳や証券、土地の権利書などの重要な書類は相続にも関わります。必要な時に捜索するのが大変なことが多いので、早いうちにまとめて置いておく場所を確認しましょう。

生活必需品

生活必需品は、生活をするうえで必ず使用するものです。例えば、財布、スマホ、家の鍵、薬、普段着、食器などがあります。

必要度や使用頻度はものによって異なりますが、毎日使うものは取り出しやすい場所に整理して収納しておくようにしましょう。

これらを整理し、収納場所を確保したうえで不要なものの分類・処分に入っていきましょう。

実家の片付け手順②:ものの仕分け

必須なものを整理して収納場所を確保できたら、次はそれ以外の物を分類していきましょう。

親が捨てることに対して強い抵抗がある場合は、無理に捨てるのではなく、あくまで安全を確保できるように片づけることを意識しましょう。

ものを仕分けする手順

ものを片付ける際に始めに必要なのは「いるもの」「いらないもの」を分別することです。親に分別を行ってもらう場合、想い出の品が多く中々分別ができないこともあります。

そのような場合は、「いるもの」「いらないもの」の他に「保留」として分けておき、半年後などしばらく経ってから「保留」のものを処分するかどうか判断してみましょう。

しかし、ものが多すぎてまずどこから手をつけたら良いのかわからないという方もいると思います。以下では、不要なものの分類・片付けを進める詳しい手順をご紹介します。

①危険な場所にあるものを片付ける

安全に暮らせる場所をつくるために、生活をするうえで危険な場所を片づけていきます。まず親が生活するうえでの動線を考えて、転んで怪我につながるようなものを片付け、次にタンスや本棚の上にあるような落ちたら危険なものを片づけます。

②明らかにゴミになるものを片付ける

紙袋や古い新聞、空き箱などの明らかにゴミになる、捨てやすいものを捨てていきましょう。親にどうしても少し残しておきたいと言われたら、否定せずに最低限だけ残すようにしましょう。

③大きな家具→小さなものを片付ける

次に、使用されていない大きめの家具を片づけるようにしましょう。テーブル、いすなど、普段使わない大きめの家具を捨てることでスペースができます。

また、棚などの収納家具の中にある書類などは、一度段ボールなどに入れましょう。そのうえで、必要がなければ大きな棚を処分してしまいましょう。収納家具を処分することで、不要な書類などをため込まなくてよくなります。

次は小さいもの捨てていきます。衣類や飾ってある人形などを、残すか残さないかの判断基準を決めて処分していきましょう。

④分類に悩むものを片付ける

最後に、書類や手紙、写真など判断に迷うものをいるものといらないものに分けて片付けていきます。この作業は一番時間がかかるため、最後にするがおススメです。

実家の片付け手順③:不用品の処分

実家の片付けを行う中で、仕分けの結果、不要だと判断した遺品は処分することになります。しかし、まとめて粗大ゴミやごみ収集の日に出してはいけません。種類別に適切な処分方法に従って処分しましょう。

家財別の詳しい処分方法はこちらから

買取ってもらうという方法も

「処分」というと単にゴミとして捨ててしまうことをイメージしがちですが、実は「買取」という処分方法もあります。

まだ使えるものが有効に使われるだけでなく、買取ってもらえた分が自分の収入にもなるのでメリットは多いです。

美術品や骨董品は思いもよらない価格がつく場合もあります。専門家に鑑定を依頼してみてください。

買取がお得にできる業者

買取する遺品 買取を行う業者 業者の例
  1. 壺、掛け軸
  2. 絵画
  1. 骨董品屋
  2. 古美術専門業者
  1. 福ちゃん
  2. 日晃堂
  3. スピード買取.jp
  1. 趣味の遺品
  2. 限定品
  3. 記念品
  4. 小型のもの
  1. オークションサイト
  2. フリマアプリ
  1. メルカリ
  2. ヤフオク
  3. モバオク
  4. ラクマ

・家具

・家電

  1. リサイクルショップ
  1. ティファナ
  2. トレファク

買取のコツを詳しく知りたい方はこちら

また、実家の片付けを依頼できる生前整理業者(生前整理も兼ねている遺品整理業者)でも不用品の買取を行っている場合もあります。

以下では、実際に当サイトみんなの遺品整理に掲載している業者が遺品を買取した際の、遺品と金額の事例を紹介します。

遺品 買取金額の事例
家具、家電 5,000円~60,000円
書籍 ~30,000円
衣服(大量) ~10,000円
おもちゃ 5,000円~10,000円
お茶道具、掛け軸 15,000円~20,000円
鉄瓶など古美術品 100,000円
ブランド靴と家電 10,000円
カメラなど 20,000円

みんなの遺品整理の以下の遺品整理業者は、作業事例の中で買取をした遺品とその買取価格を掲載しています。買取事例を参考にしてみてください。

業者名 対象地域 事例中の買取価格
遺品整理・特殊清掃ネクストライフ 東北 ~24,000円
プライムハート 関東 ~62,000円
遺品整理社コントラスト 関東 5,000円~12,000円
ONE LIFE(ワンライフ) 関西 5,800円~105,000円
メモリアルサポート 関西 40,000円~80,000円

※買取価格は、みんなの遺品整理に掲載の事例に記載されたものの中から表示しています。

親と一緒に実家を片付けるときの5つポイント

上記では、実家を片付ける手順を説明してきましたが、そもそも親に片付けを反対されてしまうと、実家の片付けが進まない場合もあります。

ここでは、親を説得して一緒に実家の片付けをスムーズに始めるための5つのポイントご紹介します。

①まずは自分の荷物を片づける

実家に自分の荷物がある場合は、まずそれを片づけましょう。自分のものを片づけることで、親に”片付いた暮らしやすい部屋”をイメージしてもらうことができます。

また、自分の荷物を整理することで親を片づけに誘うきっかけにもなります。

②片付けの目的、目標を明確にする

先ほど紹介したように、家が物であふれていると、つまづいて転んでしまうなど怪我のリスクも高まります。

親がなかなか片付けをしたがらない・ものを捨てたがらない場合は、とにかく「親が安全で快適に暮らせる場所」をつくるという目的を伝えましょう。

そのうえで、特にものが多く危険な場所や整理すべき部屋を把握、どの部屋をどこまで片づけたらよいか、などの目標を作業前に決めていきます。

片づけるべき場所のチェックリスト

・廊下やリビングなどの部屋の床が見えるか

・タンスや本棚から物が落ちそうな状態でないか

・ものによって床につまづきそうな段差はないか

・消費期限切れの食品はおいていないか

・不要な日用品がたまっていないか

・貴重品や必要なものはすぐ取り出せるか

③整理整頓をしてから清掃をする

実際に片付けを始める際は、まずはものを片付けてから一気に掃除をすることを心がけましょう。

ものを動かすたびに汚れが出てくるので、いちいち掃除しているとなかなか片付けが進ま亡くなってしまいます。

④一部屋ずつ片付ける

実家を片付ける際は、1部屋ずつ片付けることをおすすめします。一気に片付けようとすると、家中片付けられていないもので溢れてしまい、やる気が無くなることもあります。

「今日はこの部屋を綺麗にする」など目標を立てて行うことで、着実に片付けが進むのでモチベーションも上がります。

⑤親の生活習慣を優先する

実家で一番生活するのはやはり親なので、親が過ごしやすいように片付けることを重視しましょう。

使用頻度の高いものの場所を勝手に移動してしまったりすると、どこに何があるのかわからなくなってしまうなど、生活がしにくくなってしまいます。

親の生活習慣を変えないように、親とコミュニケーションを取りながら片付けるようにしましょう。

⑥親に実家を片付けるメリットを理解してもらう

実家を片付けることのメリットを親に理解してもらうこととで、スムーズに片付けを始めることにつながります。実家を片付けることで得られる以下のメリットを、さりげなく親に伝えてみましょう。

1.親が実家で安全に過ごすことができる

実家に物が多いと、物につまずいたり、高い物を取るときに転倒する危険があります。また、災害が起きた際に物が多いと大怪我につながってしまいます。親に安全に過ごしてもらうためには、実家を片付ける必要があります。

2.快適な環境で暮らせる

当然、物にあふれた部屋よりもきれいな部屋のほうが、快適によく過ごすことができます。また、片付けの中でなくしていたものや貴重品の整理ができていれば、いちいち探す時間を取られることもありません。

実家の片付けが大変な時に依頼できる業者とは

上記では、自分で片付けを進める方法についてご紹介してきました。

しかし、様々な理由から自分で実家を片付けられないという場合もあると思います。そのようなときは、実家片付けの代行をしてくれる業者に依頼するのも一つの手段です。

実家の片付け代行業者に依頼するケース

・整理する遺品が多く、まず何をすればよいのか分からない

・故人の家が遠方にあり、遺品整理を行うために通うことが難しい

・忙しくて遺品を整理する時間が取れない

・遺品が多く整理に時間がかかる一方、賃貸住宅のため早く終わらせたい

・自分で遺品整理を始めたが、体力的にも精神的にも疲れた

実家の片付け代行を行ってくれる業者として、生前整理業者(生前整理も兼ねている遺品整理業者)や家事代行業者、不用品回収業者などが考えられます。

以下では、主に生前整理業者のサービス内容と費用相場をご紹介します。

実家片付けを頼める業者のサービス内容と料金相場

生前整理業者(生前整理も兼ねている遺品整理業者)の主な仕事内容は、ものの仕分け・不用品の引き取り・部屋の清掃の3つです。

一度の依頼で実家の片付けに関わる作業をほぼすべて任せられるので、負担を大幅に軽減できます。

生前整理業者のサービス内容

  生前整理業者 家事代行業者 不用品回収業者
不用品の回収と処分
必要品と不用品の分別 ×
貴重品の捜索 × ×
不用品の買取 × ×
不用品の供養・お焚き上げ × ×
無料の簡易清掃 ×
ハウスクリーニング ×
消臭作業 × ×
家屋の解体 × ×
車・バイクの買取処分 × ×
リフォーム × ×
不動産仲介・買取 × ×
相続の相談 × ×

※業者によってサービス内容は異なる場合もあります。参考までにご覧ください。

※生前整理業者の不動産仲介・買取や相続の相談は、提携している専門会社を紹介するという形をとっている場合もあります。

では、専門の業者に生前整理を依頼する際にかかる費用はどのくらいなのでしょうか。ここでは間取ごとの費用の目安をご紹介いたします。

実家の片付け業者の料金相場

間取り 料金相場 作業人数 作業時間
1R・1K 30,000円~80,000円 1~2名 1~3時間
1DK 50,000円~120,000円 2~3名 2~4時間
1LDK 70,000円~200,000円 2~4名 2~6時間
2DK 90,000円~250,000円 2~5名 2~6時間
2LDK 120,000円~300,000円 3~6名 3~8時間
3DK 150,000円~400,000円 3~7名 4~10時間
3LDK 170,000円~500,000円 4~8名 5~12時間
4LDK以上 220,000円~600,000円 4~10名 6~15時間

※上記金額は作業費を含む人件費・車両費・回収運搬費・廃棄物処分費をあわせた概算費用となります。

上記の表では部屋の大きさごとの料金をご紹介しておりますが、実際には片付けるモノの量や作業時間によって料金は変動します。依頼時には必ず見積もりの作成をしてもらいましょう。

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【監修者:一般財団法人遺品整理士認定協会】

遺品整理業界の健全化を目的に2011年設立。

遺品整理士養成講座を運営し、認定試験・セミナー・現場研修などを実施している。

法令順守をしている30,000名を超える会員、1,000社を超える法人会員が加盟。法規制を守り、遺品整理業務を真摯に行っている企業の優良認定、消費者保護のための遺品整理サービスガイドラインの制定もおこなっている。

 

【執筆者:みんなの遺品整理事務局】

東証プライム市場上場企業の株式会社LIFULLのグループ会社である株式会社LIFULL senior(ライフルシニア)が運営しています。2017年より業界最大級の遺品整理・実家の片付け業者の比較サイト「みんなの遺品整理」を運営し、全国で累計件数30,000人以上の皆様からご相談・ご依頼をいただいております。

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