「親の遺品を整理したいけれど、どうしたら良いのか分からない」とお困りの方も多いのではないでしょうか?自力でできるものなのか、業者に依頼するべきなのかお悩みの方もいらっしゃることでしょう。この記事では、遺品整理をする方法や注意点、おすすめタイミング、業者に依頼する際の料金やコツなど、遺品整理に関する「どうしたらいいの?」にお答えしていきます。

遺品整理とは?内容・料金相場・時期・注意点まで解説!

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遺品整理とは

遺品整理とは、故人が残したものを仕分けし、部屋をきれいに片付けることです。最終的に家や部屋をどうしたいかによって、様々な作業が発生します。不用品の中にも買い取りできるものがある場合は、査定に出したり、仏壇などが残っている場合は供養してもらうことも含まれます。

最近では亡くなった方が生前に使っていた身の回りのものだけではなく、残してくれた遺産・デジタルデータの整理など意味合いが広がっています。

■遺品整理の作業例

・必要なものと不要なものを分別する

・貴重品を捜索する

・不用品を処分する

・遺品を査定してもらい買取に出す

・遺品を供養する

・ハウスクリーニングをおこない、原状回復する

・財産整理や形見分けを相続人でおこなう

パソコンやスマホのデータ、Webサービスのアカウント削除

これらを故人を想い、遺品に故人の面影を感じながら、心を込めて一連の整理を行います。まさに「家と想い出を整理する。」人生でそう何度も訪れない大事な行為です。

遺品整理を始める前の注意点

遺品整理を始める前に注意点があります。それは「相続放棄をしていた場合には遺品整理はできない。」ということです。そもそも相続放棄とはどのようなものなのか、別の相続方法もあわせて見てみましょう。

3種類の相続方法

親が亡くなった時、相続するのはプラスの財産だけではありません。借金や債務があった場合にはマイナスの財産も相続することになります。

下に挙げる3つの相続方法どれを選択するのか、「自己のために相続の開始があったことを知った時」(民法915条)から3ヶ月以内に決める必要があります。事前にプラス・マイナスの財産がそれぞれどれくらいあるのか調査をしておきましょう。

単純承認 プラスの財産もマイナスの財産も全て相続する方法。限定承認も相続放棄もしない場合には、原則単純承認したとみなされる。
限定承認 プラスの財産の範囲内でマイナスの財産を相続し、弁済後に残ったプラスの財産を相続する方法。
相続放棄 プラスの財産もマイナスの財産も含め、一切の財産を相続しない方法。

相続放棄するなら遺品整理はNG

相続放棄は、一切の財産を相続しないという意思表示です。にも関わらず遺品整理をしてしまうと、財産に関する権利を行使する意思があると判断され、相続放棄が認められなくなってしまいます。

相続放棄をしたいが遺品整理もしたい、という方は弁護士などの専門家に相談してみましょう。

また、専門家と提携し、相続の相談やトラブル防止のアドバイスに対応している遺品整理業者もあります。

相続に強い遺品整理業者の料金と口コミを見てみる

遺族全員の合意も忘れずに。勝手な整理はトラブルにつながる。

遺品整理は遺族全員がそろってから行いましょう。他の遺族の了承を得ず勝手に遺品整理を行うことはトラブルの元です。民法上、遺品は相続人の共有物となりますので、無断で処分することはできません。

親族間が疎遠になっていると、良かれと思って週末実家に出向き、ゴミ出しをしただけでも、「何か金目の物を盗ったのではないか。」と疑いがかけられることも。

実家の遺品を扱う際は前もって連絡することや、どのような方針で遺品整理を行うか話し合っておくと、効率的に行うことができます。

相続トラブルに巻き込まれたらどうすればいい?

別の相続人が勝手に遺品整理をはじめ、金品や価値あるものを勝手にもっていってしまう。そんなトラブルの相談が近年増えています。「親の面倒を見ていなかった兄が、相続のとくに豹変した」というような報告もございます。

このような場合は弁護士や法律事務所に相談することをおすすめしています。繰り返しますが民法上、遺品は相続人の共有物のため、相続人の同意なしで処分することはできません。

もし相手がこちらの要望に応じない場合、遺産分割の調停を家庭裁判所に申し立てをおこない、遺産の内容を明らかにすることを相手側に申し入れましょう。

遺品整理は誰が行うの?

一般的には故人の配偶者や子供が行うことが多いです。遺品整理は物の量が多く、一人で行うのは大変な作業なので、配偶者、子供、兄弟姉妹が複数で行う場合が多いです。

ただし厳密に誰が行うべきかという回答としては、遺品整理は相続人が行います。

遺品の中にも金銭的な価値があるものが含まれています。「遺品も遺産」という考えを基準にすると、相続人が行うのが正しい遺品整理だと言えます。

また遺言書に相続人に関する記載がない場合には法定相続人が行います。遺言書に法定相続人以外に関する相続対象者がいれば、その人も相続人となります。

孤独死が発見されて、身寄りがない場合は?

最近では身寄りのない方が孤独死されるケースも増えています。この場合には行政や不動産会社、大家さんから業者へ遺品整理の依頼がいき、依頼を受けた業者が作業を行うこととなります。

この際の費用は、相続人や保証人が見つからなければ大家さんが負担することになるケースが多いです。故人が生活保護を受けている場合だと行政が費用負担をしてくれるも稀にあります。

また孤独死は社会現象になっているため、契約に明示がなければ不動産管理会社が負担するというケースはあまり多くありません。最近では孤独死保険という、大家さんが加入することで遺品整理や孤独死清掃の費用を負担をしてくれる商品も増えています。

孤独死清掃業者の料金と口コミを見てみる

〈参考記事〉生活保護受給者の遺品整理

遺品整理は業者にも依頼できる

核家族化が進行する現代においては、実家が遠方にあるというケースが多いでしょう。このような時に遺品整理を代行してくれるのが遺品整理業者です。

実家が遠方で赴く時間がない、足腰が悪く作業ができないという方は遺品整理業者に依頼してみるのも一つです。

当日立会いすることができなくても作業の様子を後日写真で知らせてくれるため、忙しい方にも安心です。業者については後半で詳しく解説していきます。

遺品整理を行うおすすめ時期

結論から言うと、遺品整理を行う正解の時期はありません。気持ちに整理がついた時に行うのが良いでしょう。

とはいっても、賃貸物件なら明け渡し日がありますし、親族が多く集まる四十九日にあわせて行う方がスムーズな場合もあるでしょう。

ここではいくつか目安となる時期をご紹介します。

① 葬儀後すぐ(賃貸の場合)

賃貸物件の明け渡しが迫っている場合や、親族同士が遠方に住んでいて集まる機会が少ない場合には葬儀後すぐ行う場合が多いです。

② 諸手続き完了後

死亡届、電気、ガス、水道、年金、保険の手続きなど、亡くなった後には様々な手続きが必要となります。これらの手続きが一通り終わったところで遺品整理に着手すると気も楽でしょう。

③ 四十九日の法要後

仏教では、故人の魂は死後四十九日まで現世をさまよっていると考えられています。そこで、魂が飛び立った四十九日をきっかけとして遺品整理を始める方も多いようです。また、法要は親族が集まる機会でもあるため、形見分けもしやすくなります。

④ 相続税が発生する前

相続税とは、相続する遺産にかかる税金のことです。亡くなった方の遺した財産が、相続税の非課税額を超えていた場合、相続性の申告書を作成し、税務署に提出する必要があります。

申告書の提出期限は被相続人がお亡くなりになってから10ヶ月以内に申告・納税しないといけません。この期間を過ぎてしまうと、相続税の控除を受けられなくなり、延滞税を課されてしまうことがあります。

遺品整理のタイミングについて、もっと詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。

遺品整理はいつからすればいい?おすすめ時期をご紹介!

自力で遺品整理をする方法

業者に頼まず、自力で、あるいは遺族で遺品整理をしたいという方も多いでしょう。そのためには必要なものを揃え、効率的に作業を進めることが大切です。

準備① 必要な物を揃える

服装

まずは怪我なく安全に整理するために服装を整えましょう。軍手、動きやすく、汚れてもよい服、マスク、スリッパ、厚手の靴下等を身につけて露出を少なくすることがポイントです。

分別のために準備するもの

遺品整理の中心作業とも言える遺品の分別。多くの遺品を分別する際には次のようなものを準備しておくと安心です。

ゴミ袋 自治体指定のものが無難です。大きすぎるとゴミを入れた時に運びにくいので、45〜70ℓ程度がおすすめです。
ダンボール ゴミ袋同様、大きすぎると重くなってしまいます。120サイズを中心として多めに用意し、大きなもの用に160サイズもいくつか用意しておくと便利です。2LDKなら30箱、一戸建てなら50箱が目安です。
ガムテープ 布タイプ、クラフトタイプどちらでも構いません。
ハサミ・カッターナイフ 切れ味の良いものを人数分用意しておきましょう。
油性マジックペン ダンボールに何を入れたかわかるよう、入れた物の名前を書いておきましょう。

準備② スケジュールを立てる

特に計画をせず目につくところから始めてしまうと、作業が長引いてしまう可能性があります。仕事で忙しくなるべく早く終わらせたいという方も多いでしょう。

事前にスケジュールを立てておくことで効率良く進めることができます。まずは、「いつまでに終わらせるか」という終了予定日を設定しましょう。遺品の量や片付けに携わる人数も考慮して無理ない期間を設けましょう。

次に「この日は居間の片付けを完了する」といった具体的な作業内容を決めます。その日の目標があるのとないのでは作業スピードに大きな違いが出ますので、計画は終了予定日から逆算して立ててみましょう。

詳しい進め方と貴重品チェックリスト

① 遺言書・エンディングノートの搜索

故人の想いがわかる物を探してみましょう。遺言書は形式が有効であれば法的効力をもつ重要書類です。

またエンディングノートの場合には法的効力はありませんが、故人の意向が記載されていることもあります。遺品整理の仕方や方向性にも関わってくる物ですし、相続トラブルを防ぐこともできるので早い段階で見つけ出しておきましょう

② 貴重品・重要品の搜索

分別の前に貴重品の搜索をしておきます。後に手続きで必要となる物もあるのでできる限りこの段階で見つけておくと安心です。

見つけ出したい物リストは次の通りです。

見つけ出したい貴重品リスト
  • 銀行等の預金通帳
  • 印鑑(銀行印・実印)
  • 遺言書
  • 土地の権利書など不動産関連の書類
  • 生命保険・損害保険の証書と関連書類
  • 年金の書類や年金手帳
  • 有価証券に関する書類、金融資産の書類
  • 結婚や結納指輪(通常のファッションリングも含む)
  • 宝石・宝飾品類、高級時計、金・銀・プラチナなどの貴金属
  • 契約書(賃貸契約、リース契約ほか)
  • 借金などに関する書類、覚書
  • 現金・商品券
  • カード類(キャッシュカード・クレジットカード、健康保険証、マイナンバーカードなど)
  • 各種契約書(携帯電話、インターネット、公共料金など)
  • 骨董品・美術品
  • 切手・コインなど小型のコレクション品
  • 金庫と金庫の鍵

③貴重品がよく発見される場所リスト

貴重品は本人特有の保管場所があることもあります。なかなか見つからないという方むけに、貴重品がよく隠れている場所をご紹介します。

貴重品の代表的な収納場所
  • リビングや書斎、寝室の引き出し
  • 仏壇の引き出し
  • 整理ダンスの引き出し
  • 寝室脇のサイドボードの引き出し
  • 愛用のカバンの中
  • バッグの中にあるファスナー付きの内ポケット
  • 食器棚の引き出しの中
  • 洋服ダンスの奥、引き出しの裏
  • 冷蔵庫の中
  • 書棚の本の中
  • 台所の煎餅缶の中

④ 作業のための動線を確保する

作業を安全にかつ効率的に進めるためには動線の確保が必要です。ゴミの搬出等も考えて通路にある家財を端に寄せましょう。また玄関に近いところから整理していくのもおすすめです。

⑤ 仕分けをする

いよいよ遺品整理の要である仕分け・分別作業に入ります。

ダンボールを多めに用意し(2LDKなら30箱、一戸建てなら50箱が目安)、必要なもの、不要なもの、保留用の3つに仕分けします。ダンボールには何が入っているのかマジックペンで書いておくと後の作業が楽です。

基本的には写真や日記など思い出の詰まったもの、故人の愛用品は残しておくようにしましょう。うっかり処分してしまったら二度と手に入りません。親族で話し合い、写真を一部だけ残しておく、捨てる前にカメラで写真に収めるなどして後悔しない遺品整理にしましょう。

また貴金属類をはじめ高価なものや、ブランド物、着物類、新品の家電等はリサイクルショップやネットオークション、買取専門店に買取にだすこともできます。一度査定を依頼してみましょう。

高価買取してくれる遺品整理業者の口コミを見てみる

⑥ 形見分け

遺品を処分する前に親族間で形見分けを行うこともおすすめです。形見分けとは故人の遺品を関係の深い親族や故人と親しかった友人に贈ることです。

今では行うことが少なくなった形見分けですが、親族をはじめとして親交のあった方に故人の愛用品を贈ること供養にもなります。親族が多く集まる四十九日等を使い形見分けを行ってみましょう。

⑦ 形見分けの注意点

形見分けにはいくつか注意点があります。次のことを押さえておきましょう。

  • 遺産分割協議後に行う:協議前に行うと後にに相続トラブルの原因になります。
  • 一般的な時期:仏式なら四十九日をすぎた頃、神式なら五十日祭をすぎた頃、キリスト教式なら30日目の昇天記念日をすぎた頃に行う場合が多いです。
  • 目上の方には送らない:形見分けは目上の方から目下の方に贈るものです。
  • 包装はしない:基本的には形見に包装はしません。もし必要ならば半紙などの白い紙で簡単に包む程度に留めておきましょう。
  • 高価なものは贈らない:高価なものは贈与税が発生してしまう可能性があるので避けましょう。時価110万円を超える場合は贈与税の対象になってしまいます。

⑧ 遺品を適切に処分する

面倒臭いから、と処分品をまとめてしまうのではなく、種類ごとに適切に処分する必要があります。

特に冷蔵庫や洗濯機といったリサイクル家電は、粗大ゴミとして処分することができないので注意が必要です。

家財別の詳しい処分方法は下の記事をぜひ参考にしてみてくださいね。

〈参考記事〉家財別・処分方法ガイド

⑨ 処分品が多い場合は業者に依頼する

不要品が大量の場合にはゴミ収集日に出すのも一苦労です。日を分けてこまめに出すという方法もありますが、手間と時間がかかってしまいます。

分別が面倒、一度に大量のゴミを処分したい、という場合にはゴミ回収を業者に依頼してみましょう。遺品整理業者は分別をしなくても回収処分をしてくれるのでおすすめです。

〈参考記事〉分別不要のゴミ回収業者とは?

遺品整理業者への依頼が向いてる人は?

遺品整理業者とは、遺品整理をサービスとして専門に行う業者のことです。下記に当てはまる方には専門業者への依頼がおすすめです。

遺品整理業者に依頼が向いている人

・整理する時間が確保できない

実家が遠方にある

・体力的に重いものを運び出せない

・自力で始めてみたけど思ったよりも大変だった…

遺品整理業者に依頼する人のほとんどが「自分たちで作業を始めてみたものの、思ったよりも大変だった。」という理由から依頼を検討されています。

想像以上に物が多ければ、まずは無料見積もりがおすすめ

自分たちで作業をする方が費用的には安く抑えられます。しかし何十年も人が住んでいた家は想像よりもたくさんの物で溢れていることが多いです。また思い出のアルバムを目にしたとたん、涙があふれ、悲しみで作業が進まないということもよくあります。

そういったときには遺品整理業者の無料見積もりをとってみましょう。業者の担当者にアドバイスをもらうこともできますし、思ったよりも高ければ自分たちで片付けきる決心がつけられらます。思ったよりも安ければ依頼を検討することも可能です。

最近ではサービスレベルが向上しているため、経験豊富で口コミの評判が良い業者、遺品整理士の資格を取得してスタッフの知識向上に注力している業者も増えています。

遺品整理業者のサービス内容

では、遺品整理の専門業者はどのようなことを引き受けてくれるのでしょうか?不用品回収業者とのサービス内容の違いを比較してみましょう。

  遺品整理業者 不用品回収業者
作業目的 遺品の整理 不用品の回収
特徴

「作業対象=遺品」と認識

→物の扱いが丁寧

「作業対象=処分品」と認識

→物の扱いが雑になることも

不用品の回収と処分
必要品と不用品の分別 ×
貴重品の捜索 ×
遺品の買取 ×
遺品の供養・お焚き上げ ×
無料の簡易清掃 ×
ハウスクリーニング ×
消臭作業 ×
家屋の解体 ×
車・バイクの買取処分 ×
リフォーム ×
不動産仲介・買取 ×
相続の相談 ×

※不動産仲介・買取や相続の相談は、提携している専門会社を紹介するという形をとっている場合もあります。

遺品整理業者の特徴

上の比較表からもわかるように、遺品整理業者はそのサービス内容の幅広さが特徴です。さらに遺品整理業者ならではの心遣いができる点も特徴です。

遺品整理業者ならではの心遣い

遺品整理業者は、故人・遺族の気持ちに寄り添って一連の作業を行います。ご近所の方へのご挨拶などの配慮も行き届いているため安心して任せることができるのです。

・お仏壇に手を合わせる

・遺品を処分品・不用品と扱わず丁寧に扱う

・ご近所の方への配慮、挨拶の代行を行う

・遠方からの依頼にも対応し、作業完了を写真や動画で報告してくれる

・秘密厳守の場合は夜間作業や、私服作業、近所の方への口外禁止

といったものが挙げられます。

無許可の不用品回収業者に注意!

最近では不用品回収業者やリサイクルショップからの参入が増えており、経験が浅い業者も増加しています。遺品整理とは名ばかりで、遺品をゴミ袋に投げられたり、粗雑にを扱われたという悲しい相談もみんなの遺品整理に寄せられています。

とくに自宅のポストにチラシやホームページで見つけた不用品回収業者に依頼する場合は注意しましょう。見積もり0円や最安値保証と記載があっても高額な追加請求をされたケースが後を絶ちません。

やらせの口コミや自作自演のランキングサイトの報告もされています。また金品の盗難、不法投棄をしているなど悪徳な業者の被害報告が、国民生活センターへ実際に報告されています。

〈参考記事〉注意!悪徳な不用品回収業者の見分け方

遺品整理業者の口コミ、その評判って本当?

不用品処分の法令順守、安心できる実績があるか、専門性やサービス内容の幅広さなどの観点から遺品整理の専門業者に依頼するのがおすすめです。

無料・無許可の回収業者は警告も出ている。

トラブルを避けるため、事前に細かく料金設定を提示している業者を選ぶことをオススメします。環境省や経済産業省では無許可の業者をつかわないようにと警告をだしています。

環境省:無許可の回収業者を利用しないでください。(外部リンク)

経済産業省:家電4品目の「正しい処分」早わかり!|家電リサイクル法。(外部リンク)

また、悪徳業者に騙されないよう複数の業者に相見積もりをとり、信頼のできる業者を選ぶことが大切です。相見積もりの際は、3社を目安として相見積もりを取りましょう。

相見積もりをとることで、料金の大体の相場を知ることができ、不当な料金を請求している業者を見分けることができます。国民生活センターでも多くの被害報告が入っており、呼びかけをしています。

国民生活センター:廃品回収を依頼したら高額な請求をされた(外部リンク)

業者に頼むメリット・デメリット

短時間で遺品整理が終わる、ということ以外にも業者に頼むメリットは様々あります。一方でデメリットがあるのも確かです。遺品整理業者に頼むメリットとデメリットを比較してみましょう。

メリット デメリット
  • 短時間できれいに片付く
  • 思い出の品や貴重品を誤って処分することがない
  • 大型家具も搬出してくれる
  • 遠方からでも依頼できる
  • 費用がかかる
  • 悪徳業者も存在する

遺品整理業者の料金相場

遺品整理業者のデメリットは費用がかかることです。遺品整理は家や部屋の状況や荷物量がケースバイケースなため、固定的な金額がありません。また料金体系も、間取りごとに設定している業者、パック料金を設定している業者、遺品の量によって設定している業者など、業者によって大きく異なります。

ここでは目安として間取り別の料金体系を見てみましょう。

【間取り別】遺品整理の料金目安

間取り 料金相場 作業人数 作業時間
1R・1K 30,000円~80,000円 1~2名 1~3時間
1DK 50,000円~120,000円 2~3名 2~4時間
1LDK 70,000円~200,000円 2~4名 2~6時間
2DK 90,000円~250,000円 2~5名 2~6時間
2LDK 120,000円~300,000円 3~6名 3~8時間
3DK 150,000円~400,000円 3~7名 4~10時間
3LDK 170,000円~500,000円 4~8名 5~12時間
4LDK以上 220,000円~600,000円 4~10名 6~15時間

※みんなの遺品整理に掲載されている770社以上の業者のホームページ、3万人以上の実際に利用した金額データから算出しています。(2021年12月13日時点)

ゴミ屋敷のような状態、特殊清掃が必要だと料金が変わります。

もっと詳しく料金の決まり方が知りたい方は下記記事をご覧ください。

遺品整理業者の料金相場と費用の目安

業者の費用を安くする方法

上の表を見て「予想以上に高かった」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか?人が亡くなると、葬儀をはじめとして他にも必要な費用を確保しないといけないので、遺品整理はなるべく安く抑えたいことでしょう。

実は、費用を安くするコツがいくつかあるのです。

① 遺品を買取に出す

遺品の中に貴金属や着物、高級家具など買い取ってもらえそうなものがある場合は買取に出してみましょう。

買取に出す方法としては、

①フリマアプリ・ネットオークションに出品する

②買取専門店やリサイクルショップに売りに出す

③遺品整理業者の買取サービスを利用する

といったものが挙げられます。

それぞれにメリット・デメリットがあるので、ご自身に最も適した方法を選択してみましょう。

  メリット デメリット
フリマアプリ・ネットオークション 価格を自分で決められる 情報掲載の手間がかかる
買取専門店 ジャンルに特化した専門店なら比較的高値がつく 別途査定を依頼する必要がある
遺品整理業者

買取分の費用を作業料金から差し引いてくれる

遺品整理の依頼と同時に買取の依頼もできる

買取専門店に比べると高値がつきにくい

〈協会認定〉遺品の買取に対応した業者はこちらから

下の記事では買取についてより詳細に解説しております。遺品の買取についてお考えの方はあわせて読んでみてくださいね。

〈参考記事〉遺品を上手に買い取ってもらうには?

② できる範囲で整理しておく

処分したい遺品の量が多いほど、料金も高くなります。つまり、予め自力でできる範囲で処分をしておけば費用を安くすることができるのです。

衣類や細々とした日用品は比較的整理がしやすいので、不要なものは処分しておきましょう。ただし、家具・家電、書籍といったもの、高い場所にあるものまで無理して行うと思わぬケガにつながります。あくまでも無理のない範囲で整理することが大切です。

③ 相見積もりをとる

最初から一つの業者に絞ってしまうと、サービスや料金を比較することができません。より良い業者を選ぶためにも3社を目安として相見積もりをとりましょう。

ここでのポイントは訪問見積もりを依頼することです。電話越しやメール伝いでは部屋の状況、遺品の量を正確に伝えるのは難しいものです。より具体的な金額を出してもらうためにも訪問見積もりは必須です。

また、買取品がある場合には見積もりの際に買取品の状況を見てもらうこともできます。

訪問見積もりに応じない、嫌がる業者には注意が必要です。当日になって追加作業の必要をせまり、見積もり金額よりも高い料金請求してくる悪徳業者の可能性があります。

見積もり書の内容もチェック

何の作業にいくらかかっているのか、具体的に記載されているでしょうか?「作業一式」など曖昧な記載は、より詳細な内容を尋ねてみましょう。

また必要な作業が過不足なく含まれているかも着目すべきポイントです。余計な作業は断るようにしましょう。また必要な作業が欠けている場合も当日の追加作業・追加請求の原因になるので、依頼したい作業の漏れがないか確認する必要があります。

遺品整理の費用を安くする4つのコツ

良い遺品整理業者の選び方

全国に10,000社近く存在すると言われている遺品整理業者。中には高額な請求、遺品の盗難、不法投棄をする悪徳な業者もいます。よくない業者に引っかからないためにも、安心できる良い業者の選び方をおさえておきましょう。

① 遺品整理士が在籍しているか

「遺品整理士」という資格をご存じでしょうか?一般財団法人遺品整理士認定協会発行している資格で、遺品整理に関する適切な知識を習得し、遺品整理士としてふさわしいと認められた者に与えられます。

〈参考記事〉遺品整理士認定協会とは?

〈参考記事〉遺品整理士が生まれた背景

遺品整理業者の開業に遺品整理士の資格は必須ではありません。そのための資格を持っていない業者も数多く存在します。

しかし1つポイントになるのは遺品整理士が在籍している業者で詐欺被害や悪質なクレームが発生した場合、遺品整理士認定協会が「資格のはく奪」をしているという点が挙げられます。業界の健全化のため、サービスレベルの品質を高められるように十年近くこの取り組みを継続しています。

1つの目安として、依頼を検討している業者に遺品整理士が在籍しているか確認してみましょう。

② 訪問見積もりに対応しているか

上でも述べましたが、見積もりの際には実際に自宅に赴いてもらう「訪問見積もり」の形式をとるようにしましょう。訪問見積もりでは実際に家の状況や家財の量を確認し、正確な見積もりをだすことができます。

また買取を希望する場合にはその品物の状態を確認してその場で査定してくれる業者もいます。スタッフの対応や接客態度もチェックできますので、信頼できる業者かご自身の目で確かめてみましょう。

③ 見積書の記載が明確か

見積もりをとったら、見積書の内容を見てみましょう。どの作業にいくらかかるのか明確な記載はあるでしょうか?「作業一式」といった曖昧な記載、大雑把な記載は、その中身を具体的に明示してもらいましょう。

また、見積書に必要な作業内容が過不足なく書いてあるかもチェックポイントです。無駄な作業、足りない作業がないか今一度見てみましょう。

④ 不用品を適切に処分できるか

遺品整理で出た処分品は「家庭系一般廃棄物」と呼ばれ、その収集・運搬・廃棄には市町村が発行する「一般廃棄物収集運搬許可証」が必要です。

この許可を持っていない業者の場合は、処分品を適切に処分せず、不法投棄をする可能性があります。不法投棄された場合には、その責任が業者ではなく依頼者に問われてしまうため注意が必要です。

ただし委託していればOK

一般廃棄物収集運搬許可証は取得するのが困難であり、持っていない業者も多く存在します。

実は許可証を持っていない業者であっても、許可証を持っている業者に処分を委託している場合には適切に処分されているのです。許可証を持っていない業者の場合にはどの業者に委託しているかどうか確認してみましょう。

買取にも対応した業者はさらに許可が必要

遺品整理業者の中には買取に対応している業者もあります。中古品の売買にはさらに「古物商」の許可が必要となります。 

業務を行うにあたって必要な許可を得ているか確認してみましょう。

⑤ 対応が親切丁寧か

遺品整理は、故人や遺族の気持ちに寄り添って行われなければならないものです。しかし残念なことに中には遺品をぞんざいに扱う業者も存在します。丁寧に作業を行ってくれる業者を選ぶためにも、問い合わせ、訪問見積もりの段階で気持ちの良い対応をしてくれるのか見てみましょう。

初めて遺品整理を行う人にも分かりやすく説明してくれるか、どのような質問にも詳細に答えてくれるか、きちんと挨拶ができるかなど、本当に安心して任せられる業者なのか見極めるようにしましょう。

少しでも気になる点や引っかかる点があれば避けた方が無難です。

業者への依頼の流れ

業者に依頼しようと決めたは良いものの、具体的にはどのように依頼するのでしょうか?依頼〜作業までの流れを見ていきましょう。

① 問合せ

業者に問合せを行い、現地調査の候補日を決めます。

② 現地調査と見積もり

指定の日時に業者が現地を訪れ、家財の量や状況、買取品の査定額、処分品の分量と必要な費用、必要な作業人員などをもとに見積を算出します。

ここでのポイント:訪問見積もり(下見)をとる

遺品整理を業者に依頼するには、まず問い合わせが必要です。ホームページなどを参考に、情報内容が明瞭で信頼できそうな専門業者を複数選び、現場へ見積もりに来てもらう日を設定しましょう。

遺品整理の料金は部屋の広さや物の量に大きく左右されます。メールや電話で現場の状況を正確に伝えるのはなかなか難しいものです。実際に現地に来てもらい、直に現場の状況を確認してもらいましょう。

なお、現場を訪問せず電話対応だけで見積を取ろうとする業者や、見積依頼をした段階で契約を急かすような業者は要注意です。作業当日になって想定外の作業を行い、追加料金を請求してくる場合もあります。

③ 契約

作業内容と見積の明細を比較検討・吟味した上で、最も条件に適った業者と契約を結びます。

④ 作業

指定の日時に業者が現地を訪れ、仕分け、梱包、搬出、清掃など定められた作業を行います。

⑤ 支払い

作業完了後、依頼者が部屋の状態や作業内容の完了を最終確認した上で所定の費用を支払います。現金払い・銀行振り込み・クレジットカード払いが主となります。

業者に見積もり・契約する時の注意点

依頼する際にも注意点があります。より良い業者に、より良い作業を行ってもらうためにも、次の点を心がけましょう。

見積もり時に注意すべきチェックポイント

  • 必ず複数の業者に同じ条件で相見積もりを取り、作業明細と費用を比較する
  • 出張見積もりまでは無料であることを確認する
  • 当日の作業予定項目を細かくチェックする。
  • 不明点は明確にしておく(不用品の買い取りや処分まで含まれるのか、清掃まで行ってくれるのか等)
  • 追加料金が発生する可能性がある場合は、どのような作業にいくら発生するのかを見積もり書に明記してもらう
  • キャンセル料金がかかるか契約前に確認する。

業者の作業当日の流れ

遺品整理は数時間で終わるものもあれば、大きな家の場合だと数日間に及ぶものもあります。しかし基本的な作業の流れは共通です。

①事前ミーティングで当日の作業の流れと注意点を依頼主と作業者が共有

②集合住宅の場合、エレベーターなど共用部分を傷つけないように養生・保護

③遺品の仕分け、処分品の分別作業(可燃・不燃/一般廃棄物・産業廃棄物等)

④遺品の梱包と搬出作業

⑤搬出終了後、現場を清掃

⑥作業終了後に依頼主が現場確認を行い、作業に漏れがなければ費用を精算(支払)

業者と契約した場合の注意点

作業当日までの準備

作業を滞りなく行ってもらうために依頼主側にもいくつか準備が必要です。

① 見積り書を確認した上でお金を用意しておく

遺品整理にはまとまったお金が必要となります。業者によっては現金支払い以外にも、クレジットカード払いや銀行振込に対応しているところもあります。

また追加料金が発生した場合でも大丈夫なように、見積り額より少し多めに準備しておくと安心です。

② 電気・水道が使えるようにしておく

遺品整理では、遺品の仕分けや処分、搬出を行ったあとに簡易清掃を行う場合がほとんどです。清掃時には電気・水道が必要となることが多いので、予め使えるようにしておきましょう。

③ 希望する作業内容をはっきり伝えておく

「この遺品を見つけてほしい」「この部分は手をつけずにいてほしい」など、作業内容での希望がある時は作業前に明確に伝えておきましょう。

エンディングノートや遺書に遺品整理に関する記載があれば、故人の望む形で進めるのがベストです。

立会いは終日必須ではない

作業にはなるべく立ち会った方が安心ですが、一日中立ち会う必要はありません。基本的には作業前と作業後の2回で大丈夫です。

また、仕事が忙しい、実家が遠方などの理由で全く立ち会えないという方もいらっしゃるでしょう。そのような場合には事前に鍵を預けることでの作業も可能です。後日、作業当日の流れや作業前後の様子を写真等で報告してもらえます。

支払いは現場を確認してから

作業終了後は、遺族側で各部屋の状態や清掃状況を確認し、問題なければ料金を支払います。また物置や庭、ベランダなどに回収し忘れているものがないかチェックしましょう。

支払い方法は業者によって異なります。現金一括払い、クレジットカード払い、銀行振り込み、後払いにも対応して業者もいるので、その場での支払いが難しい場合は、事前に相談しておくと安心です。

安くて評判の良い業者を探す方法

遺品整理を業者に依頼するときに重要なのは、「しっかりとした安心できる業者に依頼すること」です。大切な人の遺品を整理するのですから、いい加減な業者、ましては悪徳業者には依頼したくないものです。

また料金を安くしたい・出費を抑えたいというご要望もあるでしょう。私たちみんなの遺品整理は「安心×低価格×高品質」なサービスを多くのユーザー様に届けたいと考え、以下のサービスを提供しています。

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遺品整理業者の審査基準について

また当サイトみんなの遺品整理は、遺品整理士認定協会と提携しており、遺品整理士が在籍する業者のみをご紹介しています。またご紹介する業者はすべて厳しい加盟審査をおこなっております。

全国10,000社以上いるといわれている業者の中から、

・法律を守って運営しているか

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などの項目で審査し、厳選して掲載しています。750社以上の業者から料金、口コミ、スタッフ、サービス内容、作業事例、実際の支払い費用で比較できます。

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終わりに

遺品整理は一生に何度も経験する作業ではありません。だからこそ、故人を想い、大切に行っていきたいものでしょう。この記事が皆さまのお役に立ちましたら幸いです。

【監修者:一般財団法人遺品整理士認定協会】

遺品整理業界の健全化を目的に2011年設立。

遺品整理士養成講座を運営し、認定試験・セミナー・現場研修などを実施している。

法令順守をしている30,000名を超える会員、1,000社を超える法人会員が加盟。法規制を守り、遺品整理業務を真摯に行っている企業の優良認定、消費者保護のための遺品整理サービスガイドラインの制定もおこなっている。

 

【執筆者:みんなの遺品整理事務局】

東証プライム市場上場企業の株式会社LIFULLのグループ会社である株式会社LIFULL senior(ライフルシニア)が運営しています。2017年より業界最大級の遺品整理・実家の片付け業者の比較サイト「みんなの遺品整理」を運営し、全国で累計件数30,000人以上の皆様からご相談・ご依頼をいただいております。

はじめての遺品整理でも、専門知識が豊富な相談員が中立な立場で、無料アドバイスをさせていただきます。大切な人の生きた証を残しつつ、気持ちよく次の世代へ資産や遺品を引き継ぐために、私たちは、お客様一人一人に最適なお手伝いができる情報提供・業者をご提案します。

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