この記事では、使わなくなった物置を撤去する際の費用について、自力で撤去するケースと業者へ依頼するケースに分けてわかりやすく解説していきます。
物置の撤去を自力でするか、業者へ依頼すべきか迷う方もいるでしょう。
そこで、物置を撤去する際の判断基準のヒントもお届けします。
物置の処分を検討している方や、物置の撤去費用が気になる方にぜひ読んでいただきたい内容です。
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使わなくなった物置は撤去するのがおすすめ
敷地内に使わなくなった物置がある場合は、積極的な撤去がおすすめ。
その理由としては、土地の有効活用ができること、空き巣被害への対策となること、転倒や崩壊などの危険を回避できることの3つが挙げられます。
それぞれを詳しく解説していきましょう。
土地を有効活用できる
不要となった物置を撤去することで、土地の有効活用が可能となります。
物置は小さなサイズでもそれなりに存在感があるもの。
使用していない物置を放置することは、デッドスペースを作っていることと同じです。
撤去すれば、物置があった場所を自転車の駐輪スペースとしたり、ガーデニングスペースとしたり、
洗濯物を干すスペースとしたり、アイデア次第で有効に活用できます。
使用しない物置がある家庭では、費用や手間を天秤にかけ、撤去するか迷ってしまうケースも多いでしょう。
しかし、物置が老朽化している場合は、見栄えの面でも放置はおすすめできません。
思い切って処分して、敷地内をスッキリさせるのも良い選択肢ではないでしょうか。
空き巣被害を防ぐため
不要となった物置の撤去は、空き巣被害への対策にもつながります。
使用していない物置は、空き巣にとって絶好の死角。家屋へ侵入する際に足場などとして活用されてしまうこともあるそうです。
「不要な物置の放置が空き巣被害のリスクを高めている」というのは意外な事実かもしれません。
しかし、実際に物置のある家が狙われるケースは珍しくないのだとか。
空き巣のターゲットとされないためにも、不要な物置はそのまま放置せず、撤去しておくことをおすすめします。
手間を考えるとなかなか重い腰が上がらない物置の撤去作業ですが、防犯のためと思えば行動に移せるのではないでしょうか。
転倒や崩壊の危険防止に
使用していない物置を撤去することは、自然災害発生時の危険を防ぐことにもつながります。
しっかりとした作りの物置であっても、台風や地震にともなって倒れたり、崩壊したりすることがあります。
近くにいる人が事故に巻き込まれてしまう可能性や、物置の破片が強風で飛び、周りの住人や家屋を危険にさらしてしまう可能性もゼロではありません。
敷地内にある物置が老朽化している場合は、特に気をつけたいポイントです。
自然災害に備えて不要な物置は撤去しておく、という選択も必要でしょう。
自力で物置を撤去することは可能?
不要となった物置の撤去を決断した場合、次に悩むポイントが「自力で撤去すべきか、または業者へ依頼すべきか」ではないでしょうか。
自力で撤去したほうが人件費を節約でき、費用を低く抑えることができます。
しかし、自力では撤去が難しい物置もあるので注意が必要です。
ここからは自力で撤去すべきかどうか迷った際の、判断基準のヒントをお伝えしていきます。
サイズや素材によって異なる
物置を自力で撤去可能かどうかを判断する際の目安となるのが、物置のサイズと素材です。
自力で撤去可能な物置と、業者へ依頼するほうが安心な物置の特徴をそれぞれご紹介していきましょう。
<自力で撤去可能な物置>
・小型の物置
・スチール製の物置
<業者へ撤去依頼したほうが良い物置>
・大型の物置
・プレハブ製や木製の物置
・庫内がフローリングの物置
・ボルトやナットが錆びついている物置
自力で撤去可能な物置の条件は、サイズが小型であることと、素材が解体しやすいスチール製であることです。
まず物置のサイズについては、コンパクトであればあるほど自力での撤去作業も進めやすいのがポイント。
次に素材については、スチール製の物置は一般的に溶接されておらず、ボルトやナットで組み立てられているケースがほとんど。
そのため、解体が比較的容易です。
一方、大型であったり、プレハブ製や木製であったり、老朽化していたりすると解体が難しいため、専門の業者へ依頼するほうが安心でしょう。
基礎の有無で異なる
自力で解体可能な物置であるかどうかを判断する際は、基礎の有無を確認することも大切です。
前述したスチール製の物置であれば、大がかりな基礎がないケースがほとんど。
コンクリートブロックの撤去などシンプルな作業のみで、自力で物置の解体、撤去まで完了できるでしょう。
一方、基礎工事が行われ、コンクリートでしっかりと造られた基礎がある物置は、自力での撤去はまずできません。
そのような物置の場合は、業者へ基礎の撤去を依頼することになります。
強固な基礎ほど、撤去の際に時間と費用がかかることを想定しておきましょう。
劣化のレベルによっては自力での撤去は危険
自力撤去を決めた際には、物置の劣化の程度にも気を配ることが大切です。
小型のスチール製物置であっても、長期間放置したような劣化が進んでいる物置は、解体作業中に崩れる危険性があり、自力での撤去はおすすめできません。
足元の素材が腐っているケースなども注意が必要です。
また、劣化が進んだ物置は、ボルトやナットが劣化して錆びて動かない…といった不都合が生じるケースもあります。
身の安全を守るため、また作業の難易度も考慮し、劣化が激しい物置は無理して自力で解体するようなことはせず、専門業者に依頼して解体してもらいましょう。
アスベストの有無も確認する必要がある
物置の自力撤去を判断する際は、アスベストの有無を確認することも大変重要です。
アスベストは有害物質で、現在では建築の際の使用が禁止されています。
しかし、古くから利用されている物置の場合、アスベストが使用されているケースもあるようです。
アスベストの撤去は「除去工法」という特別な工法がとられ、危険がともない、素人にはできません。
古くから設置されている物置で、アスベスト使用の可能性が疑われる場合は、自身の判断で撤去せずに専門業者へ相談し、撤去依頼をしましょう。
自力で物置を撤去する場合の準備や費用は?
自力で撤去可能な物置を処分する際は、どのような準備が必要で、どれくらいの費用がかかるものでしょうか。
自力で物置を撤去する場合に必要な準備とは?
自力で物置を撤去するときに必要な準備は、解体工具等の用意、回収業者への相談、物置内の家財の撤去です。
必要な工具類は、軍手、ハンマー、レンチ、バールなど。チェーンソーや電動ドライバーも準備できれば、より解体がスムーズでしょう。
もしも物置の基礎まで自力で解体する必要がある場合は、はつり機(電動ハンマー)があると役立ちます。
廃材の処分を自治体や回収業者へ相談することも必要でしょう。
スチール板や鉄といった金属類はリサイクル可能な資源のため、廃材でも買い取りに応じてもらえるケースがあるのがポイントです。
また、状態が良い物置は、自治体の不用品回収や民間の回収業者などを介して無料で引き取ってもらえたり、買い取ってもらえたりする場合もあります。
物置内に家財がある場合は、事前に撤去しておくことも必要です。
物置の内部をカラにしないまま解体すると、残置物の処分費用も必要となるため、きれいに片付けておきましょう。
自力で物置を撤去する場合の相場費用
物置を自力で解体する場合の解体費用は工具などの準備を除くと0円です。
自分で解体するため、人件費や工事費用はかかりません。
解体後必要となるのは、廃材処分費用だけです。業者へ撤去を依頼する場合と比較すると、数万円単位で安くなります。
<業者による物置解体費用の目安>
解体費用は物置の大きさにより異なるのがポイントです。
物置のサイズ (高さ・幅・奥行きの合計) |
4m以内 |
6m以上 |
相場費用 |
15,000円程度 |
30,000円以上 |
上記は解体作業のみの金額の目安です。基礎の撤去が必要な場合は、別途費用がかかります。
廃材処分費用は、物置を自力で解体する際も、業者へ依頼する際も、共通で必要となる費用です。
廃材の種類によりますが、廃材の処分費用は1kgあたり100~600円が目安。
1.5坪サイズの物置であれば、廃材は約100~400kg発生するといわれ、廃材処分費用トータルとしては、約1~24万円が相場です。
業者に物置の撤去を依頼する場合の手順
自力での撤去が難しい物置は専門業者に撤去を依頼します。その手順をご紹介していきましょう。
手順①物置撤去が依頼できる業者を探す
まず必要となるのが、物置の撤去をしてくれる業者を探すことです。
解体業者や回収業者へ相談して依頼します。遺品整理業者が遺品の整理とともに物置の解体作業まで行っていることもあります。
物置内の遺品が片付けられない、物置内の荷物の処分に困っている、といったケースならば、
荷物整理も兼ねて遺品整理業者へ相談、依頼することも視野に入れてみましょう。
ひとつひとつの業者へ連絡を取り、対応可否や費用を聞くことは手間がかかるため、依頼可能な業者をまとめて検索できるサイトを活用すると便利です。
手順②複数業者に物置撤去の見積り請求をする
不要となった物置を業者へ依頼して撤去する際は、複数業者へ見積り請求をすることが大切。
見積りの際に、相場よりも高い費用を要求してくる業者や、逆に安い費用で撤去可能な業者などさまざまです。
1社だけの見積りでは、請求金額が妥当かどうか判別できません。複数の業者へ見積り請求することで、より費用が安い業者を選ぶことができます。
見積りを取る際は、同じ条件で依頼しなければ金額にバラツキが出るためご注意を。
できれば3社以上に見積りを依頼し、その中から信頼できる業者へ任せましょう。
見積りをオンラインで依頼できる業者もあります。
物置のサイズや素材などを明確に伝える、写真を撮影して送信する、といった方法で対応してもらえるでしょう。見積り費用は無料という業者も多いようです。
手順③希望に沿った業者に依頼する
見積りを請求した複数の業者から結果が届いたら、しっかりと内容を確認し、どの業者へ依頼するか吟味しましょう。
金額だけでなく、「物置内の整理をしてもらいたい」、「廃材の処理まで一括で依頼したい」など、依頼したい内容に沿った対応をしてくれる業者を検討します。
工期や工法についても確認しておきましょう。敷地内の物置の解体は安心できる業者へ依頼したいもの。
いいかげんな対応の業者であれば、依頼を見送る決断も大切です。
業者に物置の撤去を依頼する場合の相場費用
最後は、業者へ物置の撤去を依頼する際の相場費用をわかりやすくご紹介していきます。
依頼して物置を撤去する場合は、物置を買い替える場合と、単なる撤去の場合とで依頼先の選択肢が異なる点がポイントです。
物置の買い替えと同時にホームセンターに依頼して撤去してもらう選択肢もあります。
物置の撤去費用:ホームセンターの場合
物置の撤去だけでなく、ホームセンターで買い替えを検討している場合は、新しい物置購入時に古い物置の処分について相談してみる、という手段があります。
新規に物置を購入することで古い物置撤去に応じてもらえたり、解体費用がお得になることも。
ただし、費用は物置の素材や大きさに左右され、依頼するホームセンターによっても異なります。
カインズ、コーナン、ホーマックではどのような対応がとられているのかご紹介しましょう。
<代表的なホームセンターの対応>
|
カインズ |
コーナン |
ホーマック |
物置撤去について |
スチール製の物置以外は現場見積り |
地域ごとにあるリフォームセンターへ問い合わせ |
独自のサポートあり 要問合せ |
物置の解体や撤去の条件はホームセンターにより異なりますが、
「スチール製の物置であれば解体可能」、「新規購入とともに組み立て工事を依頼した場合に解体にも応じる」といった例もあるようです。
物置の撤去費用:撤去・解体業者の場合
物置の撤去を自身で撤去業者や解体業者へ依頼する際の価格相場をご紹介していきましょう。
<一般的なスチール製の物置撤去の場合>
- 解体費用…約15,000円~
- 解体材運搬費用…数千円~
- 解体材処分費用…数千円~
- 現場諸経費…約5,000円~
解体費用は、作業員の人件費と必要な解体工具や養生に関わる費用。
解体材運搬費用は、廃材をトラックへ運び込み、処理業者へ運搬する際の費用です。
運搬費用自体は数千円で、作業員の人件費もあわせると上がります。
解体材処分費用は廃材を処理業者で処分してもらう際にかかる費用です。
スチール製の物置であれば、金属くずとして買い取ってもらえるケースがほとんどで、それ以外の廃材の処理費用は数千円だけで済むこともあります。
現場諸経費は、解体材をまとめる袋やモルタル代などが該当します。
物置の撤去費用はこれらの合計額となり、小型のスチール製物置などであれば3万円前後が相場でしょう。
まとめ
不要となった物置を撤去する際は、自力で撤去可能なケースと業者へ依頼すべきケースがあります。
自力で撤去する場合は、廃材の処分費用のみの負担となり、解体費用が必要ない点がメリットです。
物置を業者へ依頼して撤去してもらう場合は、大きさや素材が費用を決める重要なカギとなります。
その際は、複数社の見積りを請求し、慎重に検討しましょう。
物置内に荷物や遺品が残っている場合は、物置の撤去とともに荷物の整理を遺品整理業者へ相談することもおすすめです。
業者探しにはぜひ「みんなの遺品整理」をご活用ください。
【監修者:一般財団法人遺品整理士認定協会】
遺品整理業界の健全化を目的に2011年設立。
遺品整理士養成講座を運営し、認定試験・セミナー・現場研修などを実施している。
法令順守をしている30,000名を超える会員、1,000社を超える法人会員が加盟。法規制を守り、遺品整理業務を真摯に行っている企業の優良認定、消費者保護のための遺品整理サービスガイドラインの制定もおこなっている。
【執筆者:みんなの遺品整理事務局】
東証プライム市場上場の株式会社LIFULLのグループ会社である株式会社LIFULL senior(ライフルシニア)が運営しています。2017年より業界最大級の遺品整理・実家の片付け業者の比較サイト「みんなの遺品整理」を運営し、全国で累計件数30,000人以上の皆様からご相談・ご依頼をいただいております。
はじめての遺品整理でも、専門知識が豊富な相談員が中立な立場で、無料アドバイスをさせていただきます。大切な人の生きた証を残しつつ、気持ちよく次の世代へ資産や遺品を引き継ぐために、私たちは、お客様一人一人に最適なお手伝いができる情報提供・業者のご提案を致します。
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