孤独死が発見されると、警察は身元特定のためにご家族へ連絡を行います。しかし、急に警察から連絡がきても戸惑われる方がほとんどです。この記事では、警察からの連絡が入ってから、遺体の引き取りやお部屋の片付けまで、ご遺族がやるべきことを順を追って解説します。

- 【孤独死発生】警察から連絡が来た後の流れ
- 1.警察からの連絡~初期対応の流れ
- 2.身元確認~遺体の引き取りまでの流れ
- 3.遺体引き取り後の手続きの流れ
- 4.孤独死現場の特殊清掃
- 孤独死現場の特殊清掃を依頼した事例
- まとめ
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【孤独死発生】警察から連絡が来た後の流れ
| 1.警察からの連絡~初期対応 2.身元確認~遺体の引き取り 3.遺体引き取り後の手続き 4.孤独死現場の特殊清掃 |
孤独死が発見されると、遺族はまず警察から連絡を受け、その後身元確認や遺体の引き取り、必要な手続きや現場の清掃へと進みます。一連の流れは大きく4つのステップに分けられます。全体像が理解できると、どの段階で何をすべきか整理しやすくなるはずです。
1.警察からの連絡~初期対応の流れ
| 1-1.警察からの電話 1-2.準備をして警察署へ向かう |
警察から「孤独死が発見された」という電話を受けたら、まずは質問に答え、その後警察署へ向かうことになります。不測の事態にも対応できるよう、一連の流れを把握しておきましょう
1-1.警察からの電話
警察からの電話は、本人が誰であるか、故人との関係は何かという確認から始まります。突然のことで動揺する状況ですが、質問されたことに分かる範囲で答えていきましょう。
電話の時点で分からなかったことや伝えた内容に誤りがあったとしても、警察署到着後に改めて伝えれば問題ありません。一般的には、以下のようなことを質問される可能性があります。
| 故人について | ・氏名、生年月日、本籍地 ・連絡者との関係 ・最近の様子 ・持病 |
|---|---|
| 連絡者(あなた)について | ・氏名、連絡先、住所 ・いつ頃、警察署または現場に到着できるか |
1-2.準備をして警察署へ向かう
警察署へ向かう前に持ち物など、必要な準備を整えましょう。手続きを円滑に行うために、身分証明書(運転免許証やマイナンバーカードなど)、印鑑(シャチハタ以外の認印)、携帯電話は必ず持参してください。服装は普段着で問題ありません。
警察署に到着すると、身元確認や事情聴取などの対応が始まりますが、事件性の有無を確認する手続きであり、遺族を責めるためのものではありません。意図を事前に理解しておくことで、不安感を和らげられます。
2.身元確認~遺体の引き取りまでの流れ
| 2-1.警察と共に身元確認を行う 2-2.事情聴取 2-3.検視・検案による死因の特定 2-4.ご遺体を引き取り、遺体安置所へ搬送する |
警察署に到着後、遺族は身元確認、事情聴取、死因の特定、遺体の引き取りといった手続きを順に進めます。ご遺族にとってつらい工程ですが、事前に流れや意図を把握することで、身心の負担軽減につながります。
2-1.警察と共に身元確認を行う
警察署での身分確認を終えると、警察官と共に遺体発見現場に向かいます。実際に遺体を確認し、故人の身元に間違いがないかを確定します。
警察は発見時の状況を記録するために、遺体の位置や服装、所持品などを撮影します。事件性の有無を確認するうえで重要な工程なので、調査完了まで室内のものに触れないようにしましょう。
2-2.事情聴取
身元確認に続き、故人様の状況を把握するための事情聴取が行われます。主に以下のような、故人の生前の様子について質問されます。刑事訴訟法で定められた、事件性の有無を判断するための手続きであり、ご遺族を疑ったり問い詰めたりする意図はありません。精神的な負担のかかる工程ですが、覚えている範囲で話してください。
| ・故人との最終接触(会った、電話したなど)はいつか ・故人の生前の職業、交友関係、親族関係 ・故人の健康状態、かかりつけの病院の有無 ・故人の所持品に関する質問 ・故人の遺体が発見された時の連絡者(あなた)の状況 |
出典:警察庁「警察等が取り扱う死体の死因又は身元の調査等に関する法律等の解釈について」(PDF)
2-3.検視・検案による死因の特定
事情聴取と同時進行で、死因を特定する手続きも進んでいます。警察官がご遺体の状況を調べる「検視」を行い、医師が医学的な見地から死因を確認する「検案」を実施します。遺族がこれらの工程に立ち会うことはありません。
事件性がないと判断されると、医師から「死体検案書」が発行されます。その後の手続きを行ううえで重要な書類なので、大切に保管してください。
2-4.ご遺体を引き取り、遺体安置所へ搬送する
事件性がないと判断されると、遺体の引き取りが認められます。引き取り時は安置場所へ搬送するための手配が必要です。速やかに葬儀社へ連絡し、寝台車でお迎えに来てもらいましょう。
突然のことで、どこに依頼すれば良いか分からないという方も少なくありません。複数の葬儀社を比較できるサービスを活用すると、負担を軽減しつつ、納得のいく選択がしやすくなります。
3.遺体引き取り後の手続きの流れ
| 3-1.死亡届を提出する 3-2.葬儀を手配する 3-3.その他の行政手続き・名義変更を行う |
遺体の引き取りが終わると、遺族は死亡届の提出、葬儀の手配、各種手続きへと進みます。手続きの中には期限が定められているものもあります。全体の流れを把握して、優先度の高い内容を判断しましょう。
3-1.死亡届を提出する
ご遺体を引き取った後、最初に行うべき手続きが「死亡届」の提出で、「死亡の事実を知った日から7日以内に行わなければならない」と戸籍法(第86条)で定められています。警察から受け取った「死体検案書」を添付し、故人様の本籍地かお住まいの市区町村役場、届出人の所在地に提出します。
届出が受理されると、火葬に必要な「火葬許可証」が発行されます。供養のための大切な一歩になるので、必ず期限内に行いましょう。
3-2.葬儀を手配する
ご遺体の安置が済んだら、葬儀社の担当者と葬儀内容の具体的な打ち合わせに進みます。主に以下の内容を決めましょう。
故人が孤独死だった場合、通夜や告別式は行わず、近しい方のみで行う「火葬式(直葬)」も増えています。さまざまな選択肢があるので、最適な形を模索してください。
| ・葬儀の形式(一般葬、家族葬、火葬式など) ・日程と場所(火葬場の空き状況も確認) ・費用と支払い方法 |
3-3.その他の行政手続き・名義変更を行う
葬儀後にも、さまざまな手続きを行う必要があります。手続きを見落とすと、年金の不正受給を疑われたり、不要なサービス料金を支払い続けたりする事態に陥りかねません。以下の表を活用して、一つずつ確認しましょう。
| 行政関連 | ・年金受給停止 ・健康保険 / 介護保険の資格喪失届 |
|---|---|
| 契約関連 | ・公共料金 ・携帯電話 ・インターネット ・賃貸契約の解約 |
| 金融機関 | ・預貯金口座の凍結 / 解約手続き |
4.孤独死現場の特殊清掃
| 作業内容 | 詳細 |
|---|---|
| 汚染物の除去 | 血液や体液など、感染症のリスクがある汚染物を適切に除去・処理します。 |
| 除菌・消毒 | 専用の薬剤や機材を用いて、目に見えない細菌やウイルスを徹底的に死滅させます。 |
| 消臭作業 | 市販の消臭剤では消せない強烈な腐敗臭を、オゾン発生器などを用いて臭いの元から分解・除去します。 |
| 害虫駆除 | 現場で発生したハエやウジなどの害虫を駆除し、再発を防ぎます。 |
「特殊清掃」とは、孤独死や事件・事故などが起きた部屋を原状復帰する専門的な清掃です。通常のハウスクリーニングが、ホコリや油汚れといった一般的な「汚れ」を落とす作業である一方、特殊清掃は体液や血液、それらに付随する臭いや菌などに対応します。衛生的な安全性も確保するため、用いる薬剤や機材、方法も異なります。
〈参考記事〉特殊清掃とは?業者の料金や対応内容、選び方のポイント
特殊清掃は必要?
多くの孤独死現場では、通常のハウスクリーニングでは落とせないほどの汚染や強烈な腐敗臭、害虫の発生など、想像を絶する状況になっていることが多いです。放置すると、感染症といった健康リスクだけでなく、物件の資産価値を大きく損なうことにも繋がるため、専門家による対応が必要不可欠です。
孤独死現場の特殊清掃を依頼した事例
特殊清掃を行った実際の作業事例をご紹介します。エリアや費用だけでなく、詳しい状況も掲載するので、依頼時の参考にしてください。
事例①死後1週間経過の特殊清掃

| エリア | 大阪府大阪市 |
|---|---|
| 作業時間 | 約6時間 |
| 人数 | 3人 |
| 料金 | 115,000円 |
アパートの1階に住んでいた60代男性の孤独死現場の事例です。故人が亡くなられて1週間が経過しており、部屋の汚染と臭気が進んでいる状況でした。ご遺族に説明し、納得をいただいた上で、臭いの根源となっている壁紙とフローリングの解体・張り替えを行いました。専用の消毒液の散布やオゾン脱臭機による徹底的な消臭・消毒作業も実施し、お部屋を原状復帰しました。
※この事例は当サイト掲載「遺品整理専門会社クリーンメイト」の事例です
事例②浴室での吐血後の特殊清掃

| エリア | 東京都墨田区 |
|---|---|
| 作業時間 | 1日 |
| 人数 | 2人 |
| 料金 | 50,000円~80,000円 |
アパートの浴室部分に吐血汚れが残っていた事例です。管理会社より「物件の浴室で発生した血液による汚損と、それに伴う臭気を清掃してほしい」という緊急性の高いご依頼でした。現場を確認したところ、脱衣所の床や洗面台にまで汚れが広がっていたため、特殊清掃を実施しました。
※この事例は当サイト掲載「遺品整理Bxia(ビクシア)」の事例です
まとめ
孤独死発生から、警察からの連絡、遺体の引き取り、行政手続き、特殊清掃まで、ご遺族が直面する一連の流れを解説しました 。やるべきことが多く、精神的な負担の大きさから、途方に暮れることもあるかもしれません。もしお困りの際は一人で抱え込まず、専門家への依頼も検討してください。
「みんなの遺品整理」では、お客様のお気持ちに寄り添いながら作業を進める特殊清掃業者を見つけるサポートを行っています。安心して依頼できる業者を見つけるためにも、一度お問い合わせください。
【監修者:一般社団法人事件現場特殊清掃センター】
特殊清掃業界の人材育成と料金体系の健全化に向けて設立された団体。「ゴミ屋敷」や「孤立死の現場」「新型コロナウイルスの除菌」など、特殊な対応が求められる現場において、適切な処置を実施できるよう「事件現場特殊清掃士」養成講座を通して正しい知識・理解を広める活動を実施。また、事件現場特殊清掃士が在籍する業者の法令順守や作業品質の監査も実施。全国各地の優良業者の紹介も担う。
公式HP:一般社団法人事件現場特殊清掃センター
【執筆者:みんなの遺品整理事務局】
東証プライム市場上場企業の株式会社LIFULLのグループ会社である株式会社LIFULL senior(ライフルシニア)が運営しています。2017年より業界最大級の遺品整理・実家の片付け業者の比較サイト「みんなの遺品整理」を運営し、全国で累計件数30,000人以上の皆様からご相談・ご依頼をいただいております。
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