少子高齢化が進むにつれて、一人暮らしをする高齢者の方が増えています。それに伴い、孤独死を迎える人も増えています。
このような現状に対し近年、一人暮らしの高齢者の孤独死を避けるために見守りなどのサービスや万が一発生した場合に備えた保険などのサービスがあります。
この記事では、孤独死を防ぐためのサービスと、孤独死が発生してしまう前に備えておくべきサービスをご紹介します。
- 孤独死とは
- 孤独死の現状
- 【ご家族向け】孤独死を防ぐための3つの対策
- 1.自治体のサービスを利用する
- 2.見守り系のサービスを利用する
- 3.高齢者向けの施設を利用する
- 【大家さん向け】孤独死に備える「孤独死保険」とは
- 【大家さん向け】孤独死保険の補償内容と料金相場
- 終わりに
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孤独死とは
孤独死とは、他の人に看取られることなく、自宅で亡くなってしまうことを言います。
特に、家の中での事故や、突発的な病気によって、誰にも見られずに亡くなってしまう場合が多いです。
発作が起きて重篤な状態になっても、一人暮らしのために助けを呼ぶことができず孤独死してしまう方が増えているのです。
孤独死の現状
現在、孤独死はどのくらい増えているのでしょうか。年間の孤独死者数は、約30,000人に上るといわれています。
一般社団法人日本少額短期保険協会孤独死対策委員会の孤独死レポートのデータを見てみると、孤独死の中でも、6割ほどが病死です。
発作が起きた時に周りに誰もいないと、孤独死が発生してしまうのです。
孤独死を最初に発見する人は、管理会社やオーナーが一番多く、その次に親族が続いています。
一人暮らしをしていて地域のコミュニティなどともかかわりがない場合、家賃が未払いであったり郵便物がたまっているなどの状態になるまで気づかれないことがあります。
夏場だと遺体の腐敗スピードが早いため、異臭がきっかけで近所の方から通報されるケースもあります。
孤独死は一人暮らしの高齢者の方が一番起こりやすいですが、実は65才未満で孤独死をした人は全体の50%にも上ります。
孤独死は高齢者に限らず、誰にでも起こりうることなのです。
【ご家族向け】孤独死を防ぐための3つの対策
孤独死を未然に防ぐためにどうしたらよいでしょうか。ここでは、孤独死を防ぐための対策を3つご紹介します。
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1.自治体のサービスを利用する
孤独死を防ぐために、自治体がサービスを行っている地域も多くあります。
たとえば、ボランティア活動への参加の有無や、新聞配達や生協の配達などと連携して家を巡回する際に確認することができます。
一人暮らしの高齢者の方が増える中で、こうしたローカルネットワークを利用した安否確認をおこなう自治体が増えています。
厚生労働省の「孤独死防止対策取り組み事例」という資料に、それぞれの地域での取り組みが記載されています。
ご自身の地域での取り組みを利用したい方は、確認してみましょう。
2.見守り系のサービスを利用する
様々な企業が、一人暮らしの高齢者向けに見守りのサービスを行っています。このようなサービスに入会するのも一つの方法です。
ここでは、4つのサービスをご紹介します。
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スマホの見守りアプリ
スマホを使っている場合、アプリを入れることで、簡単に安否確認ができます。
例えばGPS機能で居場所や行動を確認できたり、スマホを触ることで確認できるようなサービスがあります。無料のものや、安いものが多いので、費用もかからずに対策できます。
電力・ガス会社やセキュリティ会社の見守りサービス
電力・ガスの会社の中には、日常の電気・ガスの使用量から見守りができるサービスを行っている会社があります。
また、室内にセンサーを設置して、動きがあるかどうかを確認することのできるセキュリティ会社のサービスもあります。
少し値段がかかりますが、スマホを持っていない方でも日常生活の中から確認することができます。
家電の見守りサービス
家電を利用するだけで安否確認ができるサービスもあります。電気ポットやコンセントなど、日常的に使うものから生活の状況を確認できます。
普段使うような家電を買うだけで使えるサービスなので、そこまで値段もかかりません。
例えば、月3,000円程度で見守りできる電気ポットのサービスや、10,000円程度のコンセントプラグで消費電力から見守りができるサービスもあります。
見守りカメラ
最近では遠隔でスマホから室内をチェックできるカメラも安価で販売されています。安いものですとAmazonや楽天などで4000~5000円程度で購入できます。
3.高齢者向けの施設を利用する
孤独死対策として特に安全な方法は、老人ホームなど高齢者向けの施設を利用することです。
入居できる老人ホームや、定期的に通うデイサービスなどを利用して、周りで誰かが見てくれている環境をつくることで、異変をすぐに察知することができます。
老人ホーム検索サイトの中でも業界最大級のおすすめなサイトが、こちらの「LIFULL介護」です。
老人ホームを探すならLIFULL介護(旧HOME'S介護)
「LIFULL介護」は、掲載施設数が38000施設以上と多く、料金や入居条件で絞り込みが可能です。そのため一人一人にあった施設を探すことができます。
【大家さん向け】孤独死に備える「孤独死保険」とは
ここまでは、家族ができる孤独死の対策についてご紹介してきました。
しかし、賃貸住宅で孤独死が発生すると、故人の家族だけではなく大家さんも困ったことになってしまいます。ここでは、大家さんが孤独死に備える為のサービスをご紹介します。
賃貸住宅で、家族と連絡が取れない入居者の方が万が一孤独死をしてしまった場合、大家さんに負担がかかることになります。
そのような大家さんの負担を軽減するサービスが、「孤独死保険」です。
「孤独死保険」とは、孤独死に備えて、特殊清掃や遺品整理にかかる費用や、孤独死が発生したことによる家賃の損失を補償してくれる保険のことです。
【大家さん向け】孤独死保険の補償内容と料金相場
孤独死に備えるための孤独死保険は、2つの種類があります。
入居者が保険料を払って加入する「入居者型」と、大家さんが部屋ごとに保険料を払う「大家型」の2つです。
以下では、家主型と入居者型の2つを比較してご紹介します。
孤独死保険の種類と内容
家主型 | 入居者型 | |
---|---|---|
保険の種類 | 費用保険(単独保険) | 家財保険(特約) |
保険契約者・被保険者 | 家主・管理会社 | 入居者 |
補償の内容 | 入居者が亡くなった際に家主が被る損失を家主に補償 | 入居者が亡くなった際に入居者の相続人が被る損失を相続人に補償 |
補償に含まれる費用 | ①遺品整理費用 | ①家財補償 |
~50万円 | 130~300万円 | |
②原状回復費用 | ②修理費用補償 | |
100万円~300万円限度 | 100~200万円 | |
③家賃損失 | ③賠償責任補償 | |
事故から約6~12ヵ月分 | 10,000万円 | |
保険料の設定 | 一戸室ごとに支払い、額は家賃総額から算出される | 入居時に加入し、家財保険の保険料に含まれる |
家主型の特徴
家主型の特徴は、家主が保険料を支払うことになる一方、家主に直接補償されるため大きな額の補償が見込めるということ。
そして、家賃損失が補償に含まれているといことです。
同じ家主型の保険でも、保険会社によってサービスは異なり、家主型であっても孤独死以外の災害などの場合の保険を含むこともあるため、注意が必要です。
入居者型の特徴
入居者型の特徴は、家主型と異なり、入居者が保険料を支払うため家主の負担がないということと、家財保険であるため、孤独死以外の災害も補償されているということです。
入居者型の場合、保険は入居者および相続人に対して補償をしています。そのため、入居者に相続人がいない場合、家主さんに補償が支払われない場合があるということに注意が必要です。
詳しい孤独死保険の比較や、サービス内容についてはこちらをご覧ください。
終わりに
孤独死を未然に防ぐ対策や、孤独死の発生に備えたサービスについてご紹介してきました。
孤独死は近年増加しており、注意して未然に防がなければ身近にも発生してしまう可能性があります。この記事が、少しでも孤独死の対策につながれば幸いです。
【監修者:一般社団法人事件現場特殊清掃センター】
特殊清掃業界の人材育成と料金体系の健全化に向けて設立された団体。「ゴミ屋敷」や「孤立死の現場」「新型コロナウイルスの除菌」など、特殊な対応が求められる現場において、適切な処置を実施できるよう「事件現場特殊清掃士」養成講座を通して正しい知識・理解を広める活動を実施。また、事件現場特殊清掃士が在籍する業者の法令順守や作業品質の監査も実施。全国各地の優良業者の紹介も担う。
公式HP:一般社団法人事件現場特殊清掃センター
【執筆者:みんなの遺品整理事務局】
東証プライム市場上場企業の株式会社LIFULLのグループ会社である株式会社LIFULL senior(ライフルシニア)が運営しています。2017年より業界最大級の遺品整理・実家の片付け業者の比較サイト「みんなの遺品整理」を運営し、全国で累計件数30,000人以上の皆様からご相談・ご依頼をいただいております。
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