老人ホームを退去する際は荷物の処分をご家族や親戚が担うことになります。ほとんどの老人ホームでは退去日が指定されており、スピーディな遺品整理が求められるでしょう。老人ホーム退去に伴う荷物の処分方法や手順、遺品整理業者に依頼した実例も交えて解説します。

【老人ホーム退去時の荷物処分の方法&流れ】遺品整理業者に依頼した事例を交えて解説

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老人ホームを退去するための遺品整理の流れ

老人ホームの退去にあたってはご家族などが遺品整理を担う必要があります。スムーズに片付けるための手順や注意点を紹介するので、ぜひ参考にしてください。

退去日の確認と計画

親御さんが老人ホームでが最期を迎えた場合、退去までの日数には限りがあります。施設が定める退去日があり、期日までに遺品整理などの片付けを終えなければなりません。柔軟に対応している施設もありますが、日割りで追加料金がかかるケースもあります。協力できるご家族同士で速やかに連絡を取り、業者の手配などを話し合いましょう。

遺品の分類

退去に向けて遺品を分類します。貴重品や形見分けの可能性があるものは保管しておきましょう。リサイクル品や買取可能な品も分けておきます。不用品は可燃ごみ、不燃ごみ、粗大ごみなど分類したうえで処分場に持ち込むか、業者に依頼できるようにまとめておきしょう。

不用品の運び出し

不用品の運び出しは基本的に自力で行う必要があります。施設側は遺品整理や不用品の処理に関与しないため、すべて自分たちで対応する心つもりでいましょう。運び出しが困難な場合や大量の不用品がある場合は親戚に助けを求めたり、専門の業者を利用したりするのがおすすめです。

処分品の破棄

処分品の破棄は粗大ゴミやリサイクルゴミなど、分類ごとに適切に行います。自治体のゴミ回収サービスを利用するほか、不用品回収業者や遺品整理業者も検討しましょう。回収が困難な場合や退去日に間に合わない時は自宅に持ち帰ることも念頭に置いておきます。

室内の簡易清掃

室内の簡易清掃では、まず床に掃除機をかけてほこりやゴミを取り除きます。次に軽い拭き掃除を行い、表面の汚れを拭き取りましょう。片付けで舞い上がった埃や不用品処分の際に出たゴミ処理のためにも、簡易清掃を行うのがおすすめです。

老人ホームの退去に伴う荷物処分の方法

老人ホームの退去に伴う荷物処分にはいくつかの方法があります。それぞれの方法についてメリット・デメリットも含めて解説します。

不用品回収業者に依頼

メリット ・即日対応の業者も多く、スピーディに処分可能
・積み放題などお得なプランもあり
・買取対応の業者もあり
デメリット ・大事なものや遺品は自分で分けておく必要がある
・自治体の回収よりも価格が高い
・優良業者の見極めに時間がかかる

不用品回収業者に依頼すると、大量の不用品を一度に処分できるのがメリットです。分別が不要なため、即日対応可能な業者ならスピーディに処分できます。一般的な不用品回収の価格は15,000〜80,000円ですが、プランを利用してさらにお得になることも。

買取対応の業者もあり、持ち込みや運搬の必要もありません。一方、分別は自力で行う必要があるほか、優良業者の見極めには時間がかかるでしょう。

遺品整理業者に依頼

メリット ・物を分別しなくて済む
・時間と労力の削減できる
・感情的な心労が軽減できる
・買取対応により料金から相殺してもらえることがある
・他の入居者や施設にも配慮が期待できる
デメリット ・不用品回収業者より費用が高額
・業者選びに注意が必要

遺品整理業者に依頼すれば、物の分別をせずに済むため、時間と労力を削減できます。特に感情面の心労を軽減できる点も大きなメリットです。多くの業者が買取に対応しているほか、他の入居者や施設への配慮も期待できます。

一方、不用品回収業者よりも費用が高額にるケースも。期日的な焦りから、悪徳業者に依頼しない点にも注意しましょう。

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自治体にごみの回収を依頼

メリット ・格安で回収してもらえる
・行政提携の業者に対応してもらえる
デメリット ・回収日や場所が指定されている
・回収できない物品や個数制限あり

自治体にゴミの回収を依頼するメリットは費用面が格安な点です。平均的な回収料金は400円~4,000円程度で非常にリーズナブル。行政が運営しているため安心して処分を任せられます。

回収日は固定されており、多くの場合指定された場所まで運搬する必要がある点はデメリット。家電やパソコンなど回収できない物品があるほか、回収個数に制限がある点にも注意が必要です。

自力で処分

メリット ・費用がリーズナブル
デメリット ・退去日に合わせたスピーディな対応が必要
・粗大ごみや不用品の処分に手間がかかる

自力で処分する大きなメリットは費用が安く、時間の融通が利く点です。自分のペースで作業を進められるほか、出費も抑えられます。

しかし退去日に合わせた対応が必要なため、スピード感が求められるのも事実。粗大ごみや不用品の処分には手間がかかるため、複数回施設に出入りする必要がある可能性も考慮しなければなりません。

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老人ホームの退去に伴う遺品整理と一般的な遺品整理の違い

老人ホームの退去に伴う遺品整理は通常のケースとは異なる点があります。老人ホームを退去するケースならではの注意点を理解することで、退去時の対応もスムーズに進むでしょう。

整理するスペースや時間に制限がある

老人ホームの退去に伴う遺品整理では、時間や作業スペースに制限があります。退去日が決まっているため、期日までに作業を完了しなければなりません。また、生活スペースが限られていることで、多くの物品を一度に整理するのも難しいでしょう。あらかじめ作業計画を立てたうえで効率的な作業が求められます。

他の入居者への気遣い

他の入居者にも配慮して退去作業を進める必要があります。老人ホームには疾患を持った入居者もいます。作業によって埃が舞ったり、騒音が発生したりすると大きな負担になることも。特に、施設への出入り時は感染症リスク軽減のために、手洗いや消毒を徹底しましょう。作業前にスタッフと相談して対応するのがおすすめです。

整理する遺品が少ない

整理する遺品が少ない点も特徴です。部屋のスペースが限られているため、物を溜め込むケースがなく、物量も少ないです。そのため、比較的スムーズに整理できますが、ご家族が高齢の場合は負担になることも。その場合、遺品整理業者に依頼することで効率的に整理できます。

念入りなハウスクリーニングが不要

念入りなハウスクリーニングは不要な場合がほとんどです。老人ホームのはヘルパーや民生委員が頻繁に立ち入るため、特殊清掃が必要になるケースはほぼありません。通常は掃除機や軽い拭き掃除といった簡易清掃で十分です。遺品整理に加えて簡易清掃まで担ってくれる遺品整理業者に依頼すれば、一括した対応を任せられるます。

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老人ホーム退去に伴う業者事例

老人ホームの退去に伴い遺品整理業者を利用した事例をいくつかご紹介します。実際の遺品整理業者のサービスや料金の具体例なので、ぜひ参考にしてください。

事例1:大手老人ホームの退去対応

出典:みんなの遺品整理掲載業者「クラシア(CRASIA)」 事例紹介

料金 20,000円                                                                                    
人数 2名
時間 1時間
間取り 1K

1Kの間取りの老人ホームで、2名の作業員が1時間で作業を行った事例です。大きな家具はなく、数段の衣装ダンスと椅子が設置されていました。ベッドを除くすべての物品を運び出して整理しました。見積もり時には丁寧なカウンセリングがあり、依頼者も安心して任せられた事例です。

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事例2:特別養護老人ホームの退去対応

出典:みんなの遺品整理掲載業者「関東クリーンサービス」 事例紹介

料金 不明                                                                                   
人数 不明
時間 不明
間取り 6畳

特別養護老人ホームでの事例です。6畳の間取りにはこたつ、テレビ、中型の洋服ダンスなど、老人ホームの一室にしては比較的物量が多い状態でした。遺品の買取によって経済的な負担が軽減され、スムーズに片付けが完了した事例です。

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事例3:老人ホーム一部屋の退去対応

出典:みんなの遺品整理掲載業者「まちの遺品整理屋さん」 事例紹介

料金 不明                                                                                  
人数 不明
時間 不明
間取り 1K

一般的な老人ホーム1Kの遺品整理事例です。室内には介護ベッド、ソファや日用雑貨類、物置用の棚などがありました。家財の整理と清掃が同時に完了でき、サービスに非常に満足している事例です。

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まとめ

老人ホームの退去に伴う荷物処分は比較的スムーズに進むことが多いです。物量や家具が限られているうえ、普段から清掃が行き届いているため、整理しやすい環境が整っています。ただし、退去期日が決まっているため、専門業者に依頼して効率的に作業を進めることが理想です。

「みんなの遺品整理」では、老人ホームでの片付けを依頼できる優良業者を多数掲載しています。特に時間が限られている施設での遺品整理は信頼できる業者を選ぶことが重要です。老人ホーム退去に伴う業者選びでお困りの方は、ぜひ「みんなの遺品整理」をご活用ください。

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【監修者:一般社団法人遺品整理士認定協会】

遺品整理業界の健全化を目的に2011年設立。

遺品整理士養成講座を運営し、認定試験・セミナー・現場研修などを実施している。

法令順守をしている30,000名を超える会員、1,000社を超える法人会員が加盟。法規制を守り、遺品整理業務を真摯に行っている企業の優良認定、消費者保護のための遺品整理サービスガイドラインの制定もおこなっている。
公式HP:一般財団法人遺品整理士認定協会

 

【執筆者:みんなの遺品整理事務局】

東証プライム市場上場の株式会社LIFULLのグループ会社である株式会社LIFULL senior(ライフルシニア)が運営しています。2017年より業界最大級の遺品整理・実家の片付け業者の比較サイト「みんなの遺品整理」を運営し、全国で累計件数30,000人以上の皆様からご相談・ご依頼をいただいております。

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