断捨離に興味があるという方の中には、【断捨離=単にものを捨てること】と認識している方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、この認識は誤りで、ものを捨てただけでは断捨離をしたことになりません。
なぜなら、断捨離とは、やましたひでこ氏が提唱した「生き方そのものに影響を与える特別な片付け術」のことを指すため。
人生を変えるほどのパワーを持つ「断捨離の真の効果」を実感するためには、「断捨離の真の意味」をしっかり理解したうえで取り組むことが不可欠です。
そこで本記事では、
・断捨離の真の意味
・断捨離によって得られる、人生に影響をもたらすような効果やメリット
・断捨離のデメリットと、それを解消するための注意点
を解説し、断捨離についての理解を深めていただいたうえで、断捨離を実践するための手順やコツをご紹介していきます。
本記事をお読みになれば、断捨離の正しい意味ややり方を知ることができるとともに、実践した際には断捨離が持つ真の効果を実感できるようになるでしょう。
断捨離をした後、綺麗な状態の部屋をキープする方法も解説しますので、是非参考になさってくださいね。
- 1.断捨離の真の意味とは
- 2.人生が変わる!断捨離による効果・メリット5つ
- 3.断捨離にはデメリットも!解消するための注意点3つ
- 4.【基本編】断捨離の手順4ステップ
- 5.【アイテム別】断捨離のコツ4つ
- 6.断捨離した部屋を綺麗にキープするポイント2つ
- 7.まとめ
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1.断捨離の真の意味とは
冒頭でも述べたとおり、断捨離とは、やましたひでこ氏が提唱した「生き方そのものに影響を与える特別な片付け術のこと」であり、
ただ単にものを捨てるだけの一般的な片付けとは異なります。
一般的な片付けでは、もったいないと思うか否か・まだ使えるか否かなど、「もの」を基準にして、取っておくものと捨てるものを分別することが多いでしょう。
しかし、断捨離はそうではありません。
やました氏によれば、
・まだ着られる服であっても、今の自分の好みと違うものは積極的に手放す
・いただきもので何となく取っておいた新品の家電も、使わないなら処分する
などといった具合に、今の「自分」にとって必要か・ふさわしいかを基準とし、
部屋にある全てのものと向き合いながら片付けを進めていくことこそが断捨離であるとのこと。
そして、このように今の自分を基準に片付けを進めていくことは、
下記のように、自身をストレスから解放し、自分らしくゆとりのある生き方を目指すことに繋がります。
なお、断捨離の考え方のベースとなっているのは、ヨガの行法哲学の考え方である「断行」「捨行」「離行」です。
【断行・捨行・離行の意味】
・断行(だんぎょう):不要なものを断つ(例:不要な情報を「断ち」、惑わされないようにする)
・捨行(しゃぎょう):不要なものを捨てる(例:やらなくても良い行動は「捨て」、やらない)
・離行(りぎょう):ものへの執着から離れる(例:お金の執着から「離れる)
簡潔にまとめると、「余計なものから離れて、精神的なゆとりをもち、自分らしくシンプルな生き方をしようね!」というのが、
「断行」「捨行」「離行」の考え方であり、この考え方を落とし込んだ片付け術こそが断捨離、ということになります。
つまり断捨離は、単に部屋を綺麗にするだけでなく、「片付けを通じて人生・生き方を変えるキッカケが欲しい」
という方に是非ともチャレンジしていただきたい片付け術なのです。
2.人生が変わる!断捨離による効果・メリット5つ
人生そのものに影響を与える片付け術・断捨離。
実践すると、部屋が綺麗になるのはもちろんのこと、生き方を大きく変えてくれるような様々な良い効果を得ることができます。
そこで、断捨離によって得られる効果・メリットを、実際の体験談を交えつつ、上記のとおり5つご紹介しましょう。
2-1.現在の自分の価値観を知る機会になる
断捨離をする中で、部屋にある全てのものを見つめなおすことは、同時に「現在の自分の価値観」を知る機会にもなります。
断捨離中に「これは不要だ」と感じるものには、
・「流行っていたから」「友達が持っていたから」など、周囲の影響を受けて何となく購入したもの
・人からもらったという理由で、捨てられなかったもの
・かつては使っていたけれど、自分の好みや生活スタイルが変わり、使わなくなってしまったもの
などが含まれるでしょう。
こういったものを手放し、自分が本当に必要だと思うものだけを手元に残すことは、今の自分の価値観を改めて知ることと同義です。
例えば、洋服の断捨離をした後、手元に残った服を見てみると、
「昔は花柄が好きだったけれど、今はシンプルなデザインの服が好みなんだなぁ。」
「青色の服が多い!そういえば、バッグや家具も青色が多いし、自分は青色が好きなんだなぁ。」
などといった具合に、今の自分についての様々な発見があるでしょう。
1つ1つは小さな発見かもしれません。
しかし、自分が「好き・良い」と感じるものを知ることは、豊かな人生を送るうえで極めて重要です。
このように、断捨離を通じて自分自身を理解することは、日々の暮らしを自分らしくハッピーなものにすることに繋がります。
断捨離した人の体験談 |
靴集めが趣味でたくさん持っていましたが、断捨離をする中で、 本当に気に入って買った靴が靴箱の奥底に埋もれてしまっていたのを発見し、悲しくなったと同時に 「集めることばかりに夢中になって、ものを大切にできていなかった自分」に気付きました。 心から好きな靴だけを残して他を全て処分したらすごくスッキリ! 「今の自分の靴の好み」もハッキリしたので、「流行りに流されて何となく靴を買ってしまう」といったことも無くなりました。 |
2-2.部屋の視覚的ノイズが減り、ストレスが軽減する
断捨離は、ストレスの軽減にも効果的です。
一般的に、人が得る情報は、その80%以上が視覚から入ってくると言われています(参考:まつやま眼科ホームページ)。
この点、ものが多くごちゃごちゃした部屋で生活していると、目から入る情報量(視覚的な「ノイズ」)が必然的に多くなりすぎて、
自分でも気づかないうちに脳が疲れ、ストレスを感じてしまうもの。
また、注意力が散漫になって、部屋の中で仕事や勉強をしようとしてもイマイチ集中できず、結果としてストレスが溜まってしまうケースなども見受けられます。
この点、断捨離をして余計なものを無くし、ノイズを減らせば、そういったストレスを軽減させることが可能。
スッキリした部屋での生活は、気持ちまでもスッキリ晴れやかなものにしてくれるのです。
断捨離した人の体験談 |
ものが多くて散らかった部屋に住んでいた頃は、部屋を見る度に「片付けなきゃ」と思ってしまい、 自分の部屋なのにストレスばかりが溜まって心を休めることができませんでした。 思い切って断捨離をした後の部屋は、心のオアシス。 自分の好きなものばかりが存在する、スッキリとした空間が大好きです。 |
2-3.お金が貯まりやすくなる
断捨離は、金銭面でも良い効果をもたらしてくれます。
断捨離をして、不要なものを断ち、必要なものを見極める習慣を身に付けると、買い物をする前に「これは本当に必要だろうか?」と考える癖が付くもの。
それによって、いわゆる衝動買いが減り、自然と節約することができるようになります。
また、部屋のものが減ると、どこに何を保管しているかが明確になるため、既に持っているものを重複して買ってしまうといった無駄買いをすることもありません。
貯金したり、本当に必要なことにお金を使う生活が送れるようになるでしょう。
断捨離した人の体験談 |
断捨離をしてものの数を減らすと、「今あるもの1つ1つを大切にしよう」という気持ちが強くなります。 新たに買い足すものは、今あるものではどうしても代用が効かないもののみ。 おかげでお金の無駄遣いが減ったので、旅行のためにコツコツ貯金をしています。 |
2-4.時間的な余裕ができる
断捨離は、時間的な余裕も生み出してくれます。
ごちゃごちゃしたものが多い部屋に住んでいると、ものが無くなりがちです。
米国企業・TrackR,Inc.の調査によれば、人々が探し物に費やす時間は、1年間で約145時間にも及ぶとのこと。
換算すると、1年のうち約1週間分もの時間を探し物に費やしていることになり、膨大な時間を無駄にしていることが分かります。
この点、断捨離によってスッキリした部屋に住めば、無駄な時間を無くすことができるでしょう。
その他にも、日々の掃除や片付けにかける時間が減ったりと、断捨離によって生み出せる時間は多岐にわたります。
限りある時間を、仕事や趣味など有意義なことに費やせるようにするためには、断捨離が非常に効果的なのです。
断捨離した人の体験談 |
断捨離して服を減らしたら、コーディネートに悩むことが無くなり、朝の準備にかかる時間が短縮されました! また、衣替えがすごく楽になったのも嬉しいです! |
2-5.人間関係を良好にしてくれる
そして、人間関係までも良好にしてくれることも、断捨離の大きなメリットの1つと言えます。
【断捨離による人間関係への影響(一例)】
・お金にゆとりができることで、友人とちょっと良いディナーに行ったりするときの罪悪感が無くなる
・ものの保管場所が明確になることで、外出前に探し物をしていて待ち合わせに遅れてしまうなどのトラブルが無くなる
・部屋がいつでも綺麗な状態であることで、急な来客にも気持ちよく対応できる
あくまでも一例ですが、上記のように、断捨離によって得た良い効果が、対人関係にも良い影響をもたらしてくれるのです。
断捨離した人の体験談 |
断捨離をする前、ごちゃごちゃした部屋に住んでいたころの自分は、いつも何となくイライラしていて余裕がありませんでした。 今思えば、「片付けなきゃ」「あれやらなきゃ」と、知らず知らずのうちに追い込まれていたんだと思います。 しかし、断捨離をして心にゆとりができたのか、自分にも他人にも優しくできるようになりました。 彼氏からは「性格が丸くなった」と言われています。 |
3.断捨離にはデメリットも!解消するための注意点3つ
断捨離による効果やメリットを知って「早く断捨離にチャレンジしたい!」と思われた方もいらっしゃるでしょう。
しかし、実際に着手する前に、
・断捨離にはデメリットもあるということ
・デメリットを解消するためには、注意して断捨離を進めなければならないこと
をしっかり理解しておくことが必要です。
具体的にどんなデメリットがあって、それを解消するためにはどのような点に気を付けるべきなのかというと、主に以下の3つが挙げられます。
1つ1つ、詳細に確認していきましょう。
3-1.大切なものを捨ててしまわないように気を付ける
断捨離をする際は、誤って大切なものを捨ててしまわないよう、気を付ける必要があります。
なぜなら、断捨離には「ものを捨てることに夢中になった結果、捨て過ぎて後悔する可能性がある」というデメリットがあるためです。
特に注意しなければならないのが、写真や手紙などといった思い出の品。
思い出の品は一度手放したら二度と入手することができないため、本当に捨てて良いものなのか、じっくり考えなければなりません。
かと言って、全て取っておくと邪魔になってしまうため、以下のような対策をすると良いでしょう。
【思い出の品の断捨離による後悔を無くすための対策】
・「思い出の品ボックス」を設け、本当に大切なものだけは保管しておく
・捨てる前に写真に撮ったりしてデータ化しておく
他にも、
・捨てて良いか迷うものは、一旦保留としてすぐに捨てない
・バッグや服を捨てる際は、ポケットに何も入っていないか確認する
などといったポイントを心がけながら、慎重に断捨離を進めていくと失敗が無いですよ。
3-2.同居人がいる場合は気遣う
同居人がいる部屋を断捨離したい場合、同居人への気遣いを忘れてはいけません。
なぜなら、「同居人の大事なものを捨ててしまい、喧嘩してしまった」など、断捨離によって同居人との関係が崩れるかもしれないというデメリットがあるためです。
同居人はあくまでも他人。
それが親であれ配偶者であれ、他人のものを許可無く捨ててしまう行為は決して許されるものではありません。
そこで最もおすすめなのが、同居人に断捨離したいと思っている旨を打ち明けて、一緒に取り組むという方法です。
もし、同居人から断捨離に対する好意的な反応が得られない場合には、無理に強要することなく、自分のものだけを楽しみながら断捨離することに集中しましょう。
楽しく断捨離をしている姿を見た同居人が「自分もやりたい!」という気持ちになってくれるかもしれません。
また、「断捨離」「捨てる」「不要」等の言葉にネガティブなイメージを抱く人も少なくないので、
「この中で気に入っているものはどれ?」など、ポジティブな言葉を使って声掛けすることも効果的ですよ。
3-3.「時間がかかるもの」と覚悟しておく
そして、断捨離を行う際は「断捨離=時間がかかるものである」と、予め覚悟しておきましょう。
なぜなら、「パパっと終わらせよう」という安易な気持ちで断捨離に取り組むと、想像以上に時間がかかり、
途中で挫折してしまう可能性が高いというデメリットがあるためです。
断捨離にかかる所要時間は、
・ものの量
・部屋の広さ
・断捨離にかけられる時間の長さ
などによって異なりますが、初心者の場合、数ヵ月単位の期間を要するケースが大半です。
繰り返しになりますが、断捨離とは、単にものを捨てることではなく、生き方そのものに影響を与える片付け術のこと。
部屋にある全てのものと向き合い、自分の人生において何が必要かをじっくり考えながら進めていく訳ですから、時間がかかるのは当然であると言えます。
「そんなに長い期間、モチベーションを維持し続けるのは難しい…」という場合には、以下のような対策をするのがおすすめですよ。
【断捨離のモチベーションを維持する対策(一例)】
・スケジュール帳を活用して「いつまでにこの部分の片付けを終える」などの目標を明確にしておく
・「毎日○○分は必ず断捨離に充てる」などのルールを決めておく
断捨離にじっくり向き合った人ほど、断捨離を終えたとき、自分に対する理解が深まって人生観が変わっているはずですし、大きな達成感も味わえます。
達成した際には、自分自身をしっかり褒め、ご褒美をあげることも忘れないようにしてくださいね。
4.【基本編】断捨離の手順4ステップ
ここまで本記事をお読みいただいたことで、断捨離とはどんなものなのか、理解を深めていただけたのではないでしょうか。
ここからは、断捨離の具体的なやり方を見ていきましょう。
部屋の中にある全てのものと向き合うことになる訳ですので、断捨離は闇雲に行わず、正しい手順に沿って効率的に行うことが重要です。
そこで、断捨離の基本的な手順を、4つのステップに沿って確認していきます。
4-1.ステップ1:どのエリアから着手するかを決める
まずは家全体をエリア分けし、どのエリアから着手するかを決めていきましょう。
先に着手すべきエリアと、後回しにすべきエリア | |
---|---|
生活用品が多いエリア ↓ 先に着手すべきエリア |
【例】 ・キッチン ・玄関 ・洗面所 など |
趣味のものや思い出の品が多いエリア ↓ 後回しにすべきエリア |
【例】 ・寝室 ・リビング ・物置 ・クローゼット など |
最終的には全てのエリアの全てのものを断捨離することになるので、お好きなエリアから着手する形で問題無いですが、
上記の図のとおり、「生活必需品が多いエリアから着手し、趣味のものや思い出の品などが多いエリアは後回しにする」という流れが最もおすすめ。
なぜなら、趣味のものや思い出の品の断捨離は、何を残して何を捨てるか悩んでしまい、時間がかかりがちなためです。
比較的悩みにくい生活用品が多いエリアから断捨離を行い、それ以外のエリアは慣れてきてから取り掛かった方が効率的でしょう。
【POINT・初心者の方は、小さなスペースから断捨離してみよう!】
断捨離初心者の方や、断捨離に充てられる1回あたりの時間が短いという方は、少しずつ断捨離を進めてみてください。
具体的には、更に細かくエリア分けを行い、小さなスペースから断捨離をするというのがおすすめです。
例えばキッチンという大きな1つのエリアの中にも、
・冷蔵庫
・コンロ下の引き出し
・パントリー
など、複数の小さなエリアが存在します。
「今日はこの引き出しだけやったら終わりにしよう」といった具合にゴールを近くに設定することで、
断捨離に取り掛かりやすくなると共に、達成感を得やすくなりますよ。
4-2.ステップ2:残すものの数や量を決める
着手するエリアを決めたら、次は何をどれくらい残すのか、残すものの数や量を決めていきましょう。
残すものの数や量は、「収納スペースの容量によって決める」のが基本。
具体的には、以下のような順序で行います。
【残すものの数や量を決める順序】
1.それぞれのものをどこに収納するか、収納スペースを決める
2.決めた収納スペースに収まる分だけ、ものを残すようにする
「趣味のプラモデルはこの棚に収納することにして、収まりきらない分は捨てよう」などといった具合です。
但し、中には下記のように、「収納スペースの容量以外のポイントを含めて考慮しつつ、残すものの数や量を決めるべきもの」もあります。
残すもの |
考慮すべきポイント |
衣類・タオル |
洗濯の頻度 |
食器類 |
同居人数・来客の頻度 |
例えば、5日に1回しか洗濯しないのに、バスタオルを3枚しか残さなかったら、バスタオルが足りなくなってしまうことは明白です。
4人で暮らしているのに、2人分しか食器を残さなければ、確実に買い足す必要が生じ、無駄な出費がかさむことになります。
こういったものは、収納スペースの容量以外にも、自身の生活スタイルを考慮したうえで、残すべき数や量を決めるようにしましょう。
4-3.ステップ3:ものを「必要」「不要」「保留」に分ける
残すものの数や量を決めたら、ダンボールを3つ用意し、全てのものを、
・必要なもの(残すもの)
・不要なもの(捨てるもの)
・保留にするもの(残すか捨てるかの判断がすぐにつかないもの)
の3つに分けていきます。
毎日のように使っているものや、頻度は少なくても必ず使う機会があるもの等は「必要なもの」に、
壊れているものや、長期間(1年など)使っていないもの、収納スペースの容量に収まりきらないもの等は「不要なもの」に、それぞれ分類しましょう。
また、捨てることばかりを考え、勢いで「不要なもの」に分類してしまうと、後悔することになる可能性があるというのは、
「3-1.大切なものを捨ててしまわないように気を付ける」でも述べたとおりです。
捨てることに少しでも迷いがあるものは一旦「保留」とし、冷静に考える時間を儲けるようにしてください。
4-4.ステップ4:「必要」「不要」「保留」に分けたものを、それぞれ処理する
全てのものを「必要」「不要」「保留」に分けたら、それぞれ、適切な処理をしていきます。
4-4-1.「必要」なものの処理
「必要」に分類したものは、事前に決めておいた収納スペースに収納しましょう。
「使用頻度の高いもの」の収納スペース | 「使用頻度の低いもの」の収納スペース |
---|---|
・手前側 ・高すぎも低すぎもしない位置にある引き出し ・吊るして収納できるクローゼット など |
・奥側 ・高い位置や低い位置にある引き出し ・たたまないと収納できないタンス など |
収納時のポイントは、上記のとおり「使用頻度の高いものを出し入れしやすい場所に収納すること」です。
極端な例になりますが、食事の際に毎日使う茶碗を、食器棚の奥の方や、踏み台を使わないととどかないような高いところに収納してしまったらどうでしょう。
出し入れに無駄な時間を要することになるのはもちろん、片付けるのが面倒になって出しっぱなしにしてしまうなど、
折角断捨離した部屋が再度散らかる要因になりかねません。
100円ショップやホームセンターで購入できる収納グッズをうまく活用しつつ、「綺麗で自身の生活スタイルに合った収納」を目指してみてください。
4-4-2.「不要」なものの処理
「不要」に分類したものは、処分します。
主な処分の方法は、下記のとおりです。
「フリマアプリ等で売却する」方法の活用を最低限に抑えるのがおすすめである理由は、
大量に出品してしまうと、出品・発送に時間がかかり過ぎ、最大の目的である断捨離の進行の妨げとなる可能性が高いため。
そもそも送料や手数料を差し引くと、微々たる利益にしかならないものが大半なので、
この方法を活用するのは、新品同様の状態のものやブランド品など「売却すればそれなりの利益が出そうなもの」に限定すると良いでしょう。
4-4-3.「保留」のものの処理
「保留」に分類したものは、残すか処分するかを検討します。
後悔しないようじっくり検討して良いのですが、時間をかけすぎてしまうと保留のものが部屋に残ったままになり、いつまでも片付けが終わりません。
そこでおすすめなのが、
・3ヵ月間
・(服や靴などシーズンものであれば)1シーズン
などといった具合に予め期間を決めておき、その間一度も使う機会が訪れなければ処分してしまうという方法です。
先にも述べたとおり、断捨離では、もったいない・まだ使えるなど「もの」を基準に判断するのではなく、
今の「自分」にとって必要か・ふさわしいかを基準として残すものを決めていきます。
一定期間使わなかったものは、今の自分にとって必要なものとは言えません。
思い切って処分して、気持ちをスッキリさせましょう。
5.【アイテム別】断捨離のコツ4つ
ここまで、基本的な断捨離の手順をご紹介してきましたが、アイテムによって、作業中に意識すべきポイントなどが若干異なるものもあります。
そこで、「アイテムごとの断捨離のコツ」をあわせて確認しておくと、断捨離がよりスムーズに進むようになるでしょう。
・洋服
・本
・食器
・書類
本記事では、上記4つのアイテムに着目し、アイテム別の断捨離のコツをご紹介していきます。
5-1.洋服
洋服の断捨離を行うコツは、「とにかく”もったいない精神”を手放す」ということです。
・まだ着られるかも…
・いつか活躍の機会があるかも…
クローゼットの中の洋服を見ていると、このような「もったいない精神」を抱きがちですが、それだといつまでたっても片付けが進みません。
そこで、下記具体例のように、断捨離ではあくまでも「今の自分にふさわしいかどうか」
を基準として処分すべき服を決めるのだということを忘れず、作業を進めるようにしてください。
なお、「4-2.ステップ2:残すものの数や量を決める」でもご紹介したとおり、
洗濯が間に合わなくなるほど服の枚数を減らしてしまうと生活に支障が出ますので、その点だけは注意する必要があります。
持っている服を全て出し、トップス・ボトムス・下着・靴下…といった具合に種類別にまとめ、
自分が何をいくつ持っているのかを明確にしてから作業を始めると、失敗が無いですよ。
5-2.本
本の断捨離を行うコツは、「残す本は最低限にするという意識を持つ」ということです。
本を1冊残すと、つい「内容的に関連している本や同じシリーズの本も一緒に残しておきたい」などと思ってしまうもの。
あれもこれもと本を残してしまっては、断捨離の意味がありません。
そこで、絶対に残したいと思う最低限の本以外、全ての本を手放す覚悟を持って断捨離を行うと捗ります。
具体的には、下記のような基準で取捨選択を行うと良いでしょう。
残すべき本 | 処分すべき本 |
---|---|
・絶対に捨てれない本 ※人から借りている本や学校・仕事で使っている本等 ・何度も読み返すくらい人生において大切な本 ・部屋にあるだけで気分が上がる本 など |
・1回読んで満足した本 ・途中で読み飽きた本 ・買った後、読まずに放置してしまっていた本 ・情報が古い本 など |
改めて1つ1つの本に向き合ってみると、
・話題になっていたから買ったけれど、途中で飽きてしまった本
・語学の勉強をしようと思って買ったけれど、時間が無く未使用の参考書
など、「いつか読もう」と思いつつも放置されている本が、想像以上にたくさん存在するもの。
そういった本は、全て処分してしまって問題ありません。
また、1回読んだだけで満足してしまった本や、読み飽きてしまった本も手放しましょう。
遠い将来読み返したいと思うときが来たら、電子書籍で購入すればかさばりません。
断捨離後に残った本を見ると、
「自分は今、こういうビジネスに興味があるんだ」
「恋愛小説が好きだと思ってたけど、何度も読み返したいと思うのはSF小説なんだなぁ…」
など、自分の人生観や好みが見えて、面白いですよ。
5-3.食器
食器類の断捨離を行うコツは、「同居人の人数・来客の頻度を意識して残す数を決め、不要な分は全て手放す」ということです。
食器類は、
・多少年季が入っていても使えてしまう
・100円ショップなどに安くておしゃれなデザインのものが売られていて、つい買ってしまう
・贈り物としていただくことが多い
・不燃ごみに分類されることが多く、ゴミ出しが面倒に感じる
などの理由で、生活用品の中でも溜め込みやすいものの1つ。
「3人家族なのに、気付けばマグカップを10個以上持っていた」など、必要以上の個数を抱え込んでいるケースが大変多いです。
3人家族で来客の頻度もさほど多くない場合には、マグカップも茶碗もコップも予備を含め5個くらいあれば十分。
このように、同居人の人数や来客の頻度を考慮しつつ、「今の生活に必要の無い余分な食器」を手放すと、食器棚がかなりスッキリします。
その他、下記の判断基準を参考に処分する食器を決めていくのもおすすめ。
処分すべき食器の判断基準 |
・状態が悪い食器(端がかけたり、塗装が剥げている) ・使用頻度が低い、あるいは全く使っていない食器 ・他の食器で代用できる食器 |
上記の中でも、特に「他の食器で代用できる食器」を意識すると、食器の数をグッと減らすことができるでしょう。
【「他の食器で代用出来る食器」を断捨離する具体例】
・グラタン皿を耐熱容器で代用することにして、捨てる
・大皿のサラダプレートをカレープレートで代用することにして、捨てる
上記具体例を参考に、お持ちの食器をチェックしてみてくださいね。
5-4.書類
書類の断捨離を行うコツは、「捨ててはいけない書類があることを覚えておく」ということです。
捨てるか否かは自分次第である他のアイテムと違い、書類には、自分の意思とは関係なく捨ててはいけない書類があります。
細かく言うと「絶対に捨ててはいけない書類」と「一定期間保管が必要な書類」の2種類があり、具体的にはそれぞれ下記のとおりです。
絶対に捨ててはいけない書類 | 一定期間保管が必要な書類 |
---|---|
・年金関係 ・保険関係 ・マイナンバー関係 ・住宅関係 ・証明書や契約書関係 ・資格の認定証 など |
・給料明細 ・購入した家電の保証書 ・カードや公共料金の利用明細書 ・確定申告に使う書類 ※医療費やふるさと納税関連等 ・健康診断の結果 ・子供の学校や自治体からのお知らせ書類 ・割引券やクーポン券 など |
こういった書類は、種類ごとにファイリングして管理しておき、「一定期間保管が必要な書類」については、
半年に一度など、定期的に見直して不要なものを処分するようにしましょう。
後から再度情報を確認したくなると思しき書類については、写真に撮ったりスキャンしたりしてデータ化したうえで処分するのも1つの手段です。
他方、上記にあてはまらない書類(チラシ・インターネットで調べれば同じ情報が得られる書類など)はすぐに捨ててしまって問題ありません。
個人情報が入っている書類を処分する際は、シュレッダー・ハサミなどで細かく裁断することを忘れないようにしましょう。
6.断捨離した部屋を綺麗にキープするポイント2つ
断捨離をして、スッキリ綺麗になった部屋。
「折角頑張ったのだから、この状態をキープし続けたい!」というのは、断捨離を行った人全員に共通する考えでしょう。
断捨離後の部屋を綺麗にキープするためには、下記2つのポイントを抑えることが極めて重要です。
【断捨離後の部屋を綺麗にキープするポイント】
・日々の片付けを習慣化する
・むやみにものを増やさない
各ポイントについて、詳細に解説していきます。
6-1.日々の片付けを習慣化する
どんなにものが少なくなっても、その部屋で生活している以上、部屋が散らかるのは仕方がないことです。
そこで、部屋を綺麗なままキープするためには、日々の片付けを習慣化することが何よりも重要になってきます。
【日々の片付けの一例】
・出したものは元の場所に戻す
・チラシなど、要らないものは迷わず捨てる
・毎日10分でも片付けの時間を設ける
具体的には、上記のような行動を習慣化すると良いでしょう。
また、定期的に断捨離を行うこともおすすめ。
なぜなら、断捨離後しばらく期間を空け、改めて部屋の中のものを見返すと
「あのときは必要だと思ったから残したけれど、やっぱり要らないな」と思うものが必ず出てくるためです。
人間の価値観は変動するものであり、それに伴い「今の自分にふさわしいもの」が変わっていくのも当たり前。
日々の片付けだけでなく断捨離を習慣化することで、キープするだけでなく、今以上に綺麗な部屋を目指すことができるということを頭に入れておいてください。
6-2.むやみにもの増やさない
「2-3.お金が貯まりやすくなる」でも述べたとおり、断捨離をすると部屋のどこに何を保管しているかが明確になるため、必然的に無駄買いを減らすことができます。
しかし、全く買い物をせずに生活することが不可能である以上、何も意識していないと、少しずつ部屋のものが増えていってしまうのは当然の流れです。
そこで、むやみにものを増やさないことを常に意識しながら生活することも、綺麗な部屋をキープするうえで重要になってきます。
【むやみにものを増やさないために意識するポイント】
・ものを買う前に「本当に必要なものか」をじっくり考える
・新しいものを1つ買ったら、その分古いものを1つ手放す
・レンタルなど、買わなくて済むものは買わない
具体的には、上記のようなポイントを意識すると良いでしょう。
特に、何かものが必要になったとき「レンタルなど、買わずに済む方法は無いか」を考えることは大変有効です。
例えば、使用頻度が低く、タンスの肥やしになりがちな「冠婚葬祭用の服」は、必要になったときにレンタルすれば充分でしょう。
購入してしまうと保管やクリーニングの手間がかかりますし、流行や体型が変化することで着られなくなってしまう可能性もあるためです。
また、読みたい本があれば、電子書籍化されていないかを確認することで、本の数が無駄に増える事態を防げます。
「部屋にあるものの数や量をキープすることは、綺麗な状態の部屋をキープすることに直結する」ということを忘れないようにしてください。
7.まとめ
本記事の内容をまとめます。
「断捨離=単にものを捨てること」という認識は誤りです。
断捨離とは、もったいない・まだ使えるなど「もの」を基準に判断するのではなく、
今の「自分」にとって必要か・ふさわしいかを基準とし、部屋にある全てのものと向き合って不要なものを手放すことで、
自分らしくゆとりのある生き方を目指す片付け術のことを指します。
いわば、生き方そのものに影響を与える片付け術であるため、「片付けを通じて人生を変えるキッカケが欲しい」という方におすすめです。
断捨離によって得られる、自分の人生に大きく影響をもたらすようなメリットや効果は、下記のとおりです。
・現在の自分の価値観を知る機会になる ・部屋の視覚的ノイズが減り、ストレスが軽減する ・お金が貯まりやすくなる ・時間的な余裕ができる ・人間関係を良好にしてくれる |
一方でデメリットもあるため、それを解消するためには下記のポイントに気を付けながら断捨離を進めなければなりません。
また、部屋の中にある全てのものと向き合うことになる断捨離は、闇雲に行わず、下記のような正しい手順に沿って効率的に行うことが重要になってきます。
1.どのエリアから着手するかを決める 2.残すものの数や量を決める 3.ものを「必要」「不要」「保留」に分ける 4.「必要」「不要」「保留」に分けたものを、それぞれ処理する |
基本の手順以外にも、
・洋服
・本
・食器
・書類
などといった「アイテム別の断捨離のコツ」を覚えておけば、更にスムーズに行うことができるでしょう。
断捨離を終えたら、
・日々の片付けを習慣化する
・むやみにものを増やさない
という2点を意識して、綺麗な状態の部屋をキープできるよう心がけてくださいね。
本記事が、断捨離に興味をお持ちの皆さんの参考になれば幸いです。
【監修者:一般財団法人遺品整理士認定協会】
遺品整理業界の健全化を目的に2011年設立。
遺品整理士養成講座を運営し、認定試験・セミナー・現場研修などを実施している。
法令順守をしている30,000名を超える会員、1,000社を超える法人会員が加盟。法規制を守り、遺品整理業務を真摯に行っている企業の優良認定、消費者保護のための遺品整理サービスガイドラインの制定もおこなっている。
【執筆者:みんなの遺品整理事務局】
東証プライム市場上場の株式会社LIFULLのグループ会社である株式会社LIFULL senior(ライフルシニア)が運営しています。2017年より業界最大級の遺品整理・実家の片付け業者の比較サイト「みんなの遺品整理」を運営し、全国で累計件数30,000人以上の皆様からご相談・ご依頼をいただいております。
はじめての遺品整理でも、専門知識が豊富な相談員が中立な立場で、無料アドバイスをさせていただきます。大切な人の生きた証を残しつつ、気持ちよく次の世代へ資産や遺品を引き継ぐために、私たちは、お客様一人一人に最適なお手伝いができる情報提供・業者のご提案を致します。
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