実家の処分に頭を悩ませている方は少なくありません。処分には3つの方法があり、あらかじめ方向性を決めておくことが重要です。処分方法や流れ、放置が厳禁な理由を含めて、実家の処分について解説します。

実家を処分する方法&流れ|それぞれの費用や放置がNGな理由

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実家を処分する3つの方法

・売却する
・解体する
・活用する

実家を処分するには売却、解体、活用するという3つの方法があります。それぞれのメリットとデメリットに触れつつ、処分方法の詳細について解説します。

売却する

実家を売却する大きなメリットはまとまった資金が確保できる点です。また、一定の要件に当てはまる場合は特別控除を受けられることもあります。一方で買い手がつくまでの時間や手間がかかるほか、物件の立地や状態によっては売却が困難なケースも。その場合は解体して更地にして売却を試みるか、賃貸や民泊などの活用法を見出す方法もあります。

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メリット

・収入が得られる
・条件を満たせば特別控除を受けられる可能性がある

出典:国税庁「No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」
 

デメリット

・売れるまでに時間が掛かる
・買い手がつかないケースもある

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解体する

実家を解体するメリットは維持費や固定資産税の軽減です。家屋の状態が悪い場合は倒壊や放火といったリスクも削減できます。一方で解体には費用がかかるほか、更地になった後は減税措置の対象外となるため慎重に検討する必要があるでしょう。

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メリット

・維持管理費が軽減できる
・固定資産税が節約できる
・崩壊や防犯リスクを防ぐ

デメリット

・解体費用がかかる
・減税措置の対象外になる
・建物付きの方が高く売却できる

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活用する

実家を活用すると固定資産税の節約や相続税対策につながるのが大きなメリットです。賃貸やシェアハウスなどにすることで地域の活性化にも役立ちます。一方で更地を活用する場合はどうしても初期費用がかさみます。防犯面を含めて施設を管理していく義務もあるので、長期的な目で検討する必要があるでしょう。
 

メリット

・固定資産税の節約
・相続税対策
・地域の活性化に貢献

デメリット

・初期費用がかかる
・管理や防犯する必要がある

実家の処分はいつ検討するべき?

・遺品整理時
・親御さんの施設入居時
・経済面など何らかの事情で実家を手放したいとき など

実家の処分を検討するなら上記の3つのタイミングなどがおすすめです。親御さんが施設入居後、実家に誰も住まないケースや遺品整理などのタイミングは思い切って実家を処分する良い機会になります。また、実家を維持するには税金や管理などの維持費がかかります。経済面の負担を軽くしたい場合は早めの処分が適切と言えるでしょう。

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実家を処分する際の流れ

1.最終的にどのように処分するか決める
2.実家を整理する
3.専門家に相談する
4.実際に手放す

実家を処分する際は売却、解体、あるいは活用など、どのように扱うかを決定する必要があります。方向性を決めてうえで準備のために整理しましょう。処分方法が決まった後は専門家に相談することでスムーズに手続きを進められます。親族間のトラブルに発展しないよう、しっかりとコミュニケーションを取るのも大切です。

〈参考記事〉実家じまいとは?費用や方法、必要性まで徹底解説

実家の処分にかかる費用

実家の処分にかかる費用は家の構造によって異なります。一般的な木造建築では1坪2〜5万円前後、3〜7万円前後が相場です。立地条件や廃棄物の分量などによっても金額は左右します。一軒家であれば100万円近くかかるケースもあり、複数業者からの相見積もりで比較
検討するのがおすすめです。

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〈参考記事〉実家の片付け費用はいくら?実際の業者利用時の事例や誰が支払うかも解説

〈参考記事〉一軒家(戸建て)の片付け費用はいくら?相場・費用を抑える3つのコツとは?

実家を処分する際の注意点

・名義を確認する
・土地の境界部分を確認する
・売却する場合、実家は空の状態にする
・実家の購入額がわかる書類を探す
・仏壇や神棚、お墓などの扱いを決める

実家を処分する際には、事前に確認しておくべき注意点があります。後々になって後悔しないためにも、事前に把握しておきましょう。

名義を確認する

実家の名義は必ず確認しておきしましょう。売却では売主に名義が変更されている必要があります。遺言書などで実家が遺産に当たる場合は、遺産分割協議や相続登記のためにも実家の所有者を明確にする必要があります。不動産における税務上の手続きにも関係するため、名義の確認や変更は速やかに行いましょう。

土地の境界部分を確認する

特に実家を売却する場合は土地の境界線が明確でなければ適切な価格が反映されないことがあります。土地活用や新しく建築する際も近隣との境界を守ることで安全に工事が進められるほか、近隣住民とのトラブル防止にもつながります。境界線が不明な場合は、土地家屋調査士などの専門家に依頼すると安心です。

売却する場合、実家は空の状態にする

売却する場合、実家は空にしておきましょう。新しい買い手が内見した際に実家が片付いていたほうが好印象です。また、片付けによって実家での思い出を整理できるほか、思い出の品が見つかることもあります。物量が多かったり、汚れがひどかったりする場合は専門の片付け業者に依頼すると便利です。

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実家の購入額がわかる書類を探す

実家の購入額がわかる書類を準備しておくと相続や売却時に安心です。具体的には、購入契約書の写しなどが該当します。資産価値を正確に把握できるほか、適切な相続税や売却価格を設定する際の手助けになります。

仏壇や神棚、お墓などの扱いを決める

実家の処分時は仏壇や神棚、お墓の扱いを決めることも重要です。仏壇や神棚を処分する場合は菩提寺や他のご親族とも相談し、魂抜きなどの適切な供養を行いましょう。お墓についても今後の管理方法の取り決めを話し合っておくと安心です。
 

〈参考記事〉仏壇じまいとは?各方法や費用面、魂抜きについても解説

〈参考記事〉【仏壇を処分する5つの方法】各費用やメリット・デメリット

実家の放置がNGな理由

さまざまなリスクが生じることから、空き家となった実家の放置はNGです。空き家は犯罪の温床となる危険があり、近隣トラブルへ発展する可能性も捨てきれません。放置により劣化した建物の修理や解体で、負担する費用が増大する場合も。税金や管理費の負担が大きくなり、経済的に圧迫されるケースも少なくありません。

出典:国民生活センター「空き家問題の現状と対策 -実家を「放置空き家」にしないために-」(PDF)

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まとめ

実家の処分時はまず方向性を決めることが重要になります。売却、解体、活用と、それぞれの可能性を探っておけば、いざというときにも落ち着いて対応できるでしょう。多くの方がいずれ直面する課題なので、先延ばしにせず対応するのがおすすめです。

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【監修者:一般財団法人遺品整理士認定協会】

遺品整理業界の健全化を目的に2011年設立。

遺品整理士養成講座を運営し、認定試験・セミナー・現場研修などを実施している。

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【執筆者:みんなの遺品整理事務局】

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