遺品整理は適切な資格を持つ業者に依頼することが重要です。信頼できる業者に依頼することでトラブルを避け、安心して整理を進められます。本記事では、遺品整理業者に必要な資格を具体的に解説するほか、無許可の業者や悪徳業者の特徴・見分け方にも触れています。安心して依頼できる業者選びの参考にしてください。

この資格を持っていると安心
遺品整理業は無資格・無免許でも開業できてしまいます。しかし、特定の作業を行うにあたってはいくつかの資格・許可が必要になるのです。遺品整理業者の中には必要な免許を持たずに営業をしている業者もあるので注意が必要です。
そこで、遺品整理業者が次の資格や許可を所持しているのか確認してみましょう。
資格・許可証 | 内容 |
---|---|
遺品整理士 | 遺品整理に対する知識や適切な整理方法を習得した者に与えられる |
一般廃棄物収集運搬許可証 | 一般家庭から出たゴミの収集・運搬・処分にあたり必須(※許可を所持している業者への委託でも可) |
古物商許可証 | 買取品など中古品の売買にあたり必須 |
遺品整理士とは
遺品整理士は、一般財団法人遺品整理士認定協会の認定資格です。法令に沿った廃棄物処理方法や、遺品の取り扱いや遺品整理に関係する法律について講義を受け、合格した人だけが取得できます。遺品整理業者にとって必須ではありませんが、持っていると信頼性が大きくアップします。
遺品整理は最近注目され始めた仕事であり、経験豊富な業者が多いとはいえません。中には悪徳業者が存在しているのも事実です。このような背景の中、遺品整理士認定協会はプロフェッショナルの育成を通して業界の健全化を行っているんのです。現在は取得者数が20,000人を超え、毎年3000人以上が資格を取得しています。合格率は65%程度で、2年毎に更新が必要です。
一般廃棄物収集運搬許可証とは
遺品整理業者は一般の家庭から多くの遺品を引き取ることになります。その際に必要なのが「一般廃棄物収集運搬許可証」です。この資格があれば「家庭系一般廃棄物」、つまり私たちの日常生活の中で出る不用品を回収することができるようになります。
一般廃棄物収集運搬業の許可は、各市町村が出しています。依頼したい業者がこの許可を持っているか確認できない場合は、役所の担当部署に問い合わせてみましょう。
ただし委託でもOK
また一般廃棄物の許可を持っていなくても、一般廃棄物の許可を持った業者に廃棄物処理を委託していれば適切に処分されています。もし一般廃棄物の許可をもっていない場合には、許可を持った委託先の業者があるのかを確認してみましょう。
産業廃棄物収集運搬許可証とは
一般廃棄物収集運搬許可証と混同しやすいのが「産業廃棄物収集運搬許可証」です。これは文字通り、産業廃棄物を回収できるようになる資格です。産業廃棄物は、事業活動によって生じる金属くず、紙くず、廃油、燃え殻などのことを指します。
つまり、産業廃棄物収集運搬業の許可だけでは、一般家庭から遺品を回収することができません。それにも関わらず、「許可を持っている」として活動している業者は少なからず存在します。依頼をする際には、2つの資格を混同しないようにしましょう。
古物商許可証とは
遺品の中には、骨董や絵画といった価値あるものが含まれていることもあります。これらはただ回収してもらうよりも、売却した方がお得です。遺品整理にあわせて価値ある遺品を買い取り、リサイクル販売している業者も存在します。
業者が中古品の売買を行うには、「古物商許可証」が必要になります。古物商許可証は、各都道府県の公安委員会に申請することで取得できます。遺品整理業者が「買取」の形で遺品を引き取りたいと言ってきた場合は、古物商許可証を持っているか確認することが大切です。
資格や許可証をもっていない業者に注意
遺品整理の需要増加に伴い、必要な資格や許可証を持っていない悪質な業者も増えてきています。無許可の業者は、専門的な研修も受けていないことが多いでしょう。
遺品を乱暴に扱う、しっかりと仕分けをしないなど、問題のある仕事をする可能性が高いのです。格安や激安、最安値といった宣伝文句だけで業者を決めないように許可をもっているかどうかを確認しましょう。
許可を持っていないということは
また、許可を持っていないということは、引き取った遺品を適切な処理施設に運び込めないということでもあります。不法投棄される可能性も否定できません。
そのような事態は遺品にとって最も望まれない最後となってしまうでしょうし、とりわけ不法投棄された場合にはその責任が依頼者に問われることになってしまいます。
故人の供養のためにも、遺品整理は正式な許可を持った業者に依頼するようにしましょう。
無許可の回収業者に気をつけて
チラシやホームページで無料と記載のある回収業者もありますが、見積もりのみ無料だったり、回収のみ無料で処分費はかかるなど、完全に無料でないケースも見られます。このようなトラブルを避けるため、事前に細かく料金設定を提示している業者を選ぶことをオススメします。環境省では無許可の業者をつかわないようにと警告をだしています。
環境省:無許可の回収業者を利用しないでください。(外部リンク)
また、悪徳業者に騙されないよう複数の業者に相見積もりをとり、信頼のできる業者を選ぶことが大切です。相見積もりの際は、3社を目安として相見積もりを取りましょう。
相見積もりをとることで、料金の大体の相場を知ることができ、不当な料金を請求している業者を見分けることができます。国民生活センターでも多くの被害報告が入っており、呼びかけをしています。
国民生活センター:廃品回収を依頼したら高額な請求をされた(外部リンク)
まとめ
遺品整理を円滑に進めるには、必要な資格を有しているか確認し、信頼できる業者を選ぶことが大切です。悪徳業者に依頼すると予期せぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。業者選びは十分慎重に行いましょう。
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【監修者:一般財団法人遺品整理士認定協会】
遺品整理業界の健全化を目的に2011年設立。
遺品整理士養成講座を運営し、認定試験・セミナー・現場研修などを実施している。
法令順守をしている30,000名を超える会員、1,000社を超える法人会員が加盟。法規制を守り、遺品整理業務を真摯に行っている企業の優良認定、消費者保護のための遺品整理サービスガイドラインの制定もおこなっている。
【執筆者:みんなの遺品整理事務局】
東証プライム市場上場企業の株式会社LIFULLのグループ会社である株式会社LIFULL senior(ライフルシニア)が運営しています。2017年より業界最大級の遺品整理・実家の片付け業者の比較サイト「みんなの遺品整理」を運営し、全国で累計件数30,000人以上の皆様からご相談・ご依頼をいただいております。
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