遺品整理では、故人の保険手続きに関わることがあります。故人と離れて暮らしていたご家族にとっては、そもそも保険の加入状況が分からないことも少なくありません。本記事では、故人の保険を確認する方法から手続きに必要な書類、流れまでわかりやすく解説します。故人の意思を尊重し、スムーズに遺品整理を進めるヒントにお役立てください。

加入している保険を調べる
まずはどの保険に加入しているのか調べる必要があります。保険金と言っても生命保険に限りません。ガン保険などの医療保険や、怪我をした場合の損害保険に死亡保障がついているケースもあります。
医療保険や損害保険は請求し忘れることが多いです。しっかり保険証券を確認しておきましょう。
保険金の受取人を確認する
また保険の契約者と受取人をしっかりと確認する必要もあります。なぜならその関係性によって、税金の種類が異なるからです。
例えば契約者が夫で受取人が妻だったとします。夫が死亡したとき、妻に保険金が渡ります。この場合死亡保険には相続税がかかりますが、「500万円×法定相続人の数」で計算される非課税枠が利用できます。
反対に、契約者が妻で受取人も妻だったとします。この場合は所得税が課税されますが、非課税枠が利用できないので注意が必要です。
故人の保険の手続き方法
保険の受取人が保険会社に連絡します。保険金の請求は、亡くなった日から一定期間内に行わなければならないので、なるべく早めに請求しましょう。そのときに保険証番号、死亡年月日、死因、受取人の名前や連絡先などを聞かれます。その後、保険会社から請求書が送付されてくるので、必要書類と一緒に提出します。
必要な書類
・死亡診断書
・受取人の戸籍抄本
・本人確認書類
・被保険者の住民票
・保健証書
などです。
事故の場合は事故状況報告書や交通事故証明書が必要です。また事故を報道した新聞記事の写しを求められる場合もあります。提出後に保健会社から支払い可能か判断されます。可能であれば、受取人が保険金を受け取る流れになります。
故人が入っていた保険がわからない場合の対応
ずっと故人と離れて暮らしていたため、どの保険に加入しているのかわからない人もいるでしょう。生命保険に加入していれば、保険証券や生命保険料控除証明書といった書類があるはずです。まずその書類を探しましょう。書類が見つからない場合は、通帳を確認します。保険料が引かれていれば、そこからわかることもあるからです。会社員だった場合は団体扱として給料から天引きされているケースもあります。勤務先に確認してみてください。
それでもわからない場合は心当たりがある保険会社に電話する、もしくは窓口に行って、加入しているか問い合わせてみましょう。その際は本人の身分証明証、相続人との役柄や故人の死亡の記載のある戸籍謄本などが必要になります。
保険の手続きは必要書類も多く大変です。ですが保険金を請求しない限り、受け取ることもできません。まずは故人がどの保険に加入しているのか調べて、手続きをしていきましょう。
まとめ
故人の保険に関する手続きは、適切な手順を踏むことでスムーズに進められます。あらかじめ流れとポイントを把握しておきましょう。不安が残る場合は、遺品整理から専門業者へ依頼する方法もあります。
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【監修者:一般財団法人遺品整理士認定協会】
遺品整理業界の健全化を目的に2011年設立。
遺品整理士養成講座を運営し、認定試験・セミナー・現場研修などを実施している。
法令順守をしている30,000名を超える会員、1,000社を超える法人会員が加盟。法規制を守り、遺品整理業務を真摯に行っている企業の優良認定、消費者保護のための遺品整理サービスガイドラインの制定もおこなっている。
【執筆者:みんなの遺品整理事務局】
東証プライム市場上場企業の株式会社LIFULLのグループ会社である株式会社LIFULL senior(ライフルシニア)が運営しています。2017年より業界最大級の遺品整理・実家の片付け業者の比較サイト「みんなの遺品整理」を運営し、全国で累計件数30,000人以上の皆様からご相談・ご依頼をいただいております。
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