核家族化が進む現代ならではのお悩み、それが実家の整理。
気になりながらも「整理の仕方が分からない」「何から始めたらよいのか分からない」といった人も多いのではないでしょうか。
また、専門業者に依頼するにしても、提示された料金が適正かどうか不安を感じる人もいるでしょう。
この記事では、片付けのコツをはじめ、業者に依頼するメリットや費用も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
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実家を片付けたい!いつから始める?
実家の片付けのタイミングには、主に「生前整理」と「遺品整理」の2種類があります。
まずは、それぞれのタイミングやメリットを詳しく見ていきましょう。
親が元気なうちに行う生前整理
親の生前、まだ元気なうちに行う整理が「生前整理」です。
高齢になると、力が弱くなったり認知能力が低下したりして、家の片付けが難しくなります。
家族が片付けを一緒にすることで、親が自分では動かせないものや、手が届かなかったものの整理ができ、快適な環境が作れるでしょう。
生前整理は、その家で暮らしている親と一緒に片付けるので、どこに何があるのか分かるのも片付けが進めやすいポイント。
親が自分で必要かどうかの判断ができ、ものを手放しやすいことも生前整理のメリットです。
親が入院したり施設に入ったりした後では難しいので、元気なうちに始めるのがよいでしょう。
生前整理は、計画的に長期で行うことができるので、高齢の親でも無理のないペースで片付けを進められます。
亡くなった後に行う遺品整理
親が元気なうちに行う「生前整理」に対し、親が亡くなった後に行う整理が「遺品整理」です。
親が亡くなった後なので、片付けをする人が、必要かどうか判断しながら進めることができます。
しかしながら、本人の意向を聞くことができないため判断に迷うことがあるかもしれません。
どこに何があるのかを聞くこともできないので、片付けがスムーズに進まないこともあります。
親が亡くなった後の遺品整理では、相続問題が関係する場合もあるので注意が必要です。
また、亡くなった後に実家の売却や退去を控えている場合は、短い期間で片付けを進める必要があり、負担が大きくなることもあります。
ベストなのは親子で進めることができる生前整理!
実家の片付けを始めるタイミングは、生前整理がベストです。主な理由の一つは、親の生活の質が高まることです。
片付けをすることで、ものにつまずいて転倒するリスクが減り、掃除もしやすくなります。
親が暮らしやすい環境を作るという点において、生前整理は大きなメリットがあるのです。
また、生前整理をしておくことで、親が亡くなった後の遺品整理の負担も軽減できます。
実家の売却や退去が迫る中で慌てて遺品整理をする必要があるかもしれませんが、
ある程度生前に整理が進んでいればかなり負担が減るでしょう。
親と相談しながら進めることができるので、大切にしているものや、どこに何があるのか聞きながら片付けができます。
生前整理は、無理のないペースで進めることができるので、片付けに掛かる労力や時間を分散させることも可能です。
できれば、本人の意向を聞きながら進められる生前に整理をすることをおすすめします。
実家を生前整理するときのコツ
ここからは、実家を生前整理するときのコツを六つつに絞って紹介します。
NG事項や優先すべきことを理解しておくだけでも実家の整理がスムーズに進むので、ポイントを押さえておきましょう。
実家整理のコツ①家族や親族と話し合い計画を立てる
まず大切なことは、家族や親族との話し合いです。お互いの意見を尊重しながら、片付けの計画を立てましょう。
生前整理は親が元気に暮らしている家を片付けるので、親が納得していないのに片付け始めるのはトラブルの元。
特に親が生前整理に対して「ものを勝手に捨てられる」「亡くなることを想定している」
とネガティブなイメージを持っている場合は強行せず、
片付けのメリットや具体的な方法を説明して納得できるタイミングで始めましょう。
また、片付けの目的を「遺品整理の負担が減る」といったことではなく、
「親が今の家で暮らしやすくなる」など今の暮らしにフォーカスすることも大切です。
家が片付いたら友人を招きたい、昔の趣味を再開したいなど、「片付けた後の空間で、どのように暮らしたいか」
を具体的にイメージしながら話し合うとよいでしょう。
実家整理のコツ②勝手に捨てない
実家の整理を始めると、ものの要・不要を判断する場面が出てきます。
そのときに、勝手に捨てないことが重要です。実家にあるものは、あくまでも親の持ちもの。
勝手に捨ててしまうことで信頼関係が失われ、親子の仲が険悪になることも考えられます。
一度勝手に捨ててしまうと「片付けをすると、ものを捨てられる」と思い、片付けがスムーズに進まなくなることも。
ものを整理するときは、要・不要の判断は親に委ねて、勝手に処分しないようにしましょう。
実家整理のコツ③捨てないものをリストアップしておく
家の整理を始める前に、捨てないものをリストアップしておきましょう。
事前に話し合って、これからも使う予定の家電や貴重品のリストを作っておくことで、
整理の最中に紛失したり、誤って処分したりといったトラブルを避けられます。
また、整理した後に分かりやすいよう、あらかじめ貴重品の保管場所を決めておくこともおすすめです。
通帳や印鑑など、別々の引き出しから出てきた場合も、整理を機に1カ所にまとめておくと安心ですね。
貴重品以外にも、親が大切にしているものや価値観を共有してもらうことも重要です。
生活必需品でなくても手放したくないものを把握し、尊重しながら片付けを進めると、
片付け=捨てられるというイメージからくる抵抗感が薄まる効果も期待できるでしょう。
実家整理のコツ④小さいスペースから片付けの達成感を味わう
片付けをするときは、小さなスペースから始めましょう。
なぜなら、小さなスペースでも「ここは片付けが終わった」という達成感を味わうことが大切だからです。
例えば、玄関の靴箱や洗面台下の収納など、比較的小さなスペースでものが少ない場所がおすすめ。
たとえ小さなスペースでも整理されて快適になれば、メリットを実感して他の場所の片付けがスムーズに進むことも期待できます。
リビングや押し入れといった大きな場所を一気に片付けたくなるかもしれませんが、大きな場所は思った以上に時間と労力が必要です。
押し入れの中のものを全部出したら、それだけで時間が掛かってしまい結局
「元の状態より散らかってしまった」ということにもなりかねません。
少しずつ長期的に進められるのも、生前整理のメリットです。
無理のない範囲で小さなスペースを一つずつ片付けていくイメージで進めましょう。
実家整理のコツ⑤処分するか悩んだら一時保管!
片付けの最中に処分するかどうか悩んでいる場合は、無理にその場で判断せず一時保管をしましょう。
一時的に保管しておくボックスを用意して迷ったものを入れておき、時間が経ってからボックスの中を見直すと、要・不要の判断ができることもあります。
親世代の中には、ものを捨てることに抵抗がある人も多いです。
要・不要の二択の場合、「必要ではないけれど、処分できないもの」を不要と判断できず、要るものに入れることがあります。
そうなると、本当に必要なものと不要と判断できなかったものが混在してしまい、正しく判断して整理した状態になりません。
一時保管のボックスは考える猶予を与えてくれる存在になり、結果として片付けをスムーズに進められます。
また、不要・捨てる=ゴミという思い込みから片付けが進まない場合は、「手放す」という言葉を使うこともおすすめ。
リサイクルショップやバザーなどの手放し方を提案してみるのもよいでしょう。
実家整理のコツ⑥優先すべきは生活習慣
生前整理で優先すべきは、今暮らしている親の生活です。
高齢の親にとって、急激な環境変化や習慣の変化は心身ともに大きな負担になります。
長年住み慣れた配置や収納方法を残しつつ、不要なものを処分して暮らしやすくすることが大切です。
片付けを始めると、テレビや雑誌で見かけるスッキリとものが収まった空間を目指したくなるかもしれませんが、
出し入れに手間が掛かる方法は親世代にとっては使いにくいものです。
親の生活習慣をなるべく変えないように、暮らしやすくなる環境作りを目指しましょう。
実家の整理を清掃業者に依頼する方法もある
「実家の整理をしなければ」と思いつつも、忙しくて時間が取れない人や遠方に住んでいて整理をするのが難しい人は、清掃業者に依頼するのもおすすめです。
費用は掛かりますがプロに依頼するメリットも多いので、実家の整理をする方法の一つとして検討してみてはいかがでしょうか。
ここからは、実家の整理を業者に依頼するメリットやデメリット、依頼するかどうか判断の目安について解説します。
実家の整理を業者に依頼するメリットは?
実家の整理を業者に依頼する大きなメリットは、早く確実に整理ができることです。
専門業者は独自のノウハウや経験に基づいた片付けをするので、家族で片付けるよりも効率的に進められるでしょう。
自分たちでは手に負えない状況や、実家との距離が遠く訪問できない場合など、
現実的に家族だけで片付けられないと判断したなら、プロに任せるほうが自分たちで片付けるよりも早く快適な空間が手に入ります。
また、片付けの最中に、家族間では感情的になってもめ事が起こってしまうことがあるかもしれません。
そのような場合も第三者が入ることで冷静になり、スムーズに片付けが進むというメリットも期待できます。
実家の整理を業者に依頼するデメリットは?
実家の整理を業者に依頼する場合のデメリットの一つは、費用が掛かることです。
家族だけで片付ける場合は、掛かったとしても交通費や大型ゴミの処分料金程度ですが、
業者に依頼する場合はサービス内容や片付ける場所の広さに応じて費用が掛かります。
家族だけで片付ける労力や時間と比べて、納得できる料金かどうか検討する必要があるでしょう。
また、親世代には業者を家に入れることに抵抗があるケースも考えられます。
親の心理的な負担を考慮しながら、インターネットのサイトや口コミなどを参考に、業者を選定して提案する必要があるでしょう。
業者に依頼するかどうかの目安
実家の片付けを業者に依頼するかどうか、迷う方も多いでしょう。
いくつか目安となるポイントを挙げてみますので、当てはまるかどうかチェックしてみてください。
・ゴミ屋敷になっている
・実家が遠い
・片付けようとするとケンカになる
・介護や施設入所のため早く片付ける必要がある
上記の項目に当てはまる場合は、業者への依頼を検討したほうがよいでしょう。
家族では手に負えない物量でゴミ屋敷のようになっている場合は、早めにプロの手を借りるのがおすすめです。
また、業者によってはゴミの処分を請け負っているので、処分の手間を省くこともできます。
実家が遠い場合は、往復の交通費を業者に依頼する費用に充てることで、家族の負担を軽減できます。
片付けの最中にケンカになる場合は、第三者の業者が介入することでスムーズに進むというメリットもあります。
介護や施設入所のため急いで片付ける必要がある場合も、専門業者を頼った方がスピーディに進みます。
片付けに掛かる時間と労力をお金で買ったと思って依頼するのも一つの方法です。
実家の整理を業者に依頼した場合、掛かる費用は?
実家の整理を業者に依頼する場合、不安に思うことの一つが費用ではないでしょうか。
検討中の業者の料金が適正かどうか、判断できないこともあるでしょう。
業者やサービス内容によって料金は異なりますが、基本的には片付ける部屋の大きさで変わります。
また、片付け以外にゴミ屋敷の清掃や特殊清掃などが必要な場合は別途料金が必要です。
部屋の広さ別に料金の目安をまとめていますので、業者選定の参考にしてください。
間取り |
料金目安 |
1R・1K |
30,000~ 80,000円 |
1DK |
50,000~120,000円 |
1LDK |
70,000~200,000円 |
2DK |
90,000~250,000円 |
2LDK |
120,000~300,000円 |
3DK |
150,000~400,000円 |
3LDK |
170,000~500,000円 |
4LDK |
220,000~600,000円 |
業者によって料金に含まれるサービス内容は異なりますので、必ず事前に確認してください。
まとめ
実家の整理は親が元気なうちに進める生前整理がおすすめです。
元気なうちに片付けることで快適な暮らしを手に入れられ、万一親が亡くなった後の片付けの負担も軽減できます。
早くから実家の片付けを始めたほうがよいのはわかっていても、忙しかったり遠方だったりといった事情で取り掛かれない人も多いでしょう。
そのような場合は業者に依頼をするのも一つの方法です。
業者のサービス内容や料金を比較して、適切な業者を選定するようにしましょう。
【監修者:一般財団法人遺品整理士認定協会】
遺品整理業界の健全化を目的に2011年設立。
遺品整理士養成講座を運営し、認定試験・セミナー・現場研修などを実施している。
法令順守をしている30,000名を超える会員、1,000社を超える法人会員が加盟。法規制を守り、遺品整理業務を真摯に行っている企業の優良認定、消費者保護のための遺品整理サービスガイドラインの制定もおこなっている。
【執筆者:みんなの遺品整理事務局】
東証プライム市場上場の株式会社LIFULLのグループ会社である株式会社LIFULL senior(ライフルシニア)が運営しています。2017年より業界最大級の遺品整理・実家の片付け業者の比較サイト「みんなの遺品整理」を運営し、全国で累計件数30,000人以上の皆様からご相談・ご依頼をいただいております。
はじめての遺品整理でも、専門知識が豊富な相談員が中立な立場で、無料アドバイスをさせていただきます。大切な人の生きた証を残しつつ、気持ちよく次の世代へ資産や遺品を引き継ぐために、私たちは、お客様一人一人に最適なお手伝いができる情報提供・業者のご提案を致します。
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